メラプティ
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米国とインドネシアの政治病
先週、米連邦議会にトランプ支持者が乱入して暴動になった事件は、世界を驚かせた。選挙の敗北を認めない勢力が、暴力で民主政治を壊そうとする。米国の政治亀裂の深刻さ.....
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FPI捌きの政治
ついにリジック氏が勾留された。イスラム擁護戦線(FPI)のリーダーである彼は、土曜日に警察の事情聴取要請に応じて出頭したが、逃亡の恐れありと判断され、そのまま.....
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コロナ禍の選挙
いよいよ12月9日に予定されている全国一斉地方首長選挙まで、あと1カ月となった。今年は、270の地域で実施される。当初9月にやる予定だったが、12月に延期とな.....
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オムニバス法の立法過程
先週は政治が激しく揺れた。5日、突然の雇用創出オムニバス法案の可決。それを受けて大規模な抗議デモ。その一部の暴徒化で治安問題に発展。政府はアナーキーな暴力活動.....
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PSBBをめぐる政治
ジャカルタのアニス州知事は、先週水曜日(9日)の会見で、6月から続く大規模社会的制限(PSBB)の緩和を止めると発表した。つまり規制強化に踏み切る判断である。.....
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テフロン大統領
昔アメリカのレーガン大統領のことを、傷がつきにくい鍋に例えて「テフロン大統領」と呼んだ。なぜ無傷でいれるのか。政治学は「傷つき防止策」の典型として、「責任転嫁.....
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コロナと超自然
「8月に新型コロナの抗ウイルス製品を出荷します」。リンポ農業大臣の今月初めの発表だ。その抗ウイルス製品は、農業省で開発中のユーカリ成分で作られたネックレスだと.....
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コロナと過激主義
コロナ禍で約3カ月が経ったが、なかなか感染カーブはフラット化しない。一方で経済活動の停止にも限界がある。医療と経済のはざまで、多くの国民は不安な日常を送ってき.....
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データの政治
533人。先週土曜日、保健省は1日当り過去最多となる新型コロナウィルス感染者の新規認定件数を発表した。ジョコ・ウィドド大統領が「5月中に感染者増加のカーブをフ.....
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コロナ対策のリーダーシップ
先週金曜日からジャカルタ特別州で大規模社会的制限が始まった。この規制で、どこまでコロナ感染が抑えられるか。効果を祈るばかりである。 3月2日に初の国内感染.....
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洪水の季節の政治ゲーム
先月末、また大洪水がジャカルタを襲った。今年に入って6回目。記憶に新しい元旦の大洪水は、過去10年で最大級だ。この洪水で政治も動きつつある。ジャカルタ特別州知.....
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【メラプティ】オムニバス法のジレンマ
先月の20日と30日に多数の労働団体がデモを行った。政府が今年度中に制定をめざす、「雇用創出に関するオムニバス法」への強い反対表明である。 この法は大統領.....
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ナトゥナをめぐる政治 (本名純・立命館大学国際関係学部教授)
「見てください! 私は軍艦を引き連れてここに来ました! ナトゥナ海はわが国のものです! 主権の侵害は絶対許さない!」そう叫んだジョコ・ウィドド大統領に対し、集.....
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「緑狩り」の政治
「ラディカリズム(急進主義)は危険だ。国家原則のパンチャシラを脅かす。根絶すべきだ。」こういう声が政府の中で勢いを増している。なぜいまラディカリズムとの戦いを.....
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プラボウォを抱き込む選択
先月末に新内閣が発表された。最大のサプライズは、ジョコ・ウィドド大統領の政敵プラボウォの入閣だ。両者の狙いは何か。 「適材適所」という公式説明は極めて空虚.....
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学生デモと国会のはざまで
先月末、学生中心の大規模な抗議デモが全国で繰り広げられた。あきらかに民主主義を骨抜きにする法案を国会が通過させようとしたからだ。その象徴が汚職撲滅委員会(KP.....
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揺らぐパプア
昔からパプアでは騒乱が散発的に起きていた。しかし今回ほど大規模に発展したケースは、過去20年でも類がない。何を意味するか。問題の深刻度が増している、ということ.....
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2期目の船出を前に
ようやく選挙に最終決着がついた。集票はイカサマだと訴えていたプラボウォ陣営に対して、憲法裁判所は6月27日、敗訴の判決を下した。これでゲームオーバー。ジョコウ.....
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老兵は死なず…
まさにデジャブだ。先月21日と22日のジャカルタ暴動と、それをめぐる政治エリートの駆け引きは、1998年の暴動の記憶をよみがえらせる。 役者も同じだ。プラ.....
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真実とイカサマの選挙政治
今月22日に大統領選挙の公式結果が発表される。先月の投票日から約1カ月。この間プラボウォ陣営は「メディアの報道や世論調査機関の開票速報はインチキだ」「組織的で.....
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大統領選挙
ついに大統領選挙が終わった。結果をどう読むか。何がみえてくるのか。まだ集計作業中ではあるが、現段階で言えることも少なくない。 まず、多くの世論調査が予想し.....
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【メラプティ】政界エリートの思惑
いよいよ来週は投票日。世間の関心は大統領候補の選挙キャンペーンや有権者の支持動向にあろう。ただ、少し視点を変えると、違った選挙政治の側面が見えてくる。それは政.....
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扁桃体ハイジャックの選挙政治
大統領選挙の投票日まで約1カ月となり、選挙キャンペーンもアクセル全開で最終コーナーに突入した。このラストスパートで威力を発揮するのがSNSだ。5年前の選挙でも.....
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【メラプティ】 国軍のジレンマ 立命館大学国際関係学部教授・本名純
国軍と警察の最高幹部合同会議というのが年に1度開かれ、その年の国防・治安の方針が示される。ことしは1月29日に行われた。4月の選挙を念頭に、治安の維持や、軍・.....
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【メラプティ】公開討論会を前にして 立命館大学国際関係学部教授・本名純
4月の大統領選に向けて、この1月から4月にかけて5回の公開討論会が行われる予定だ。その第1回目が今月の17日。初回のテーマは、法、人権、汚職、テロである。どち.....
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【メラプティ】プラボウォとモラルの選挙戦略
前回はジョコ・ウィドド大統領陣営の選挙戦略を観察した。今回はプラボウォ陣営の選挙運動を見てみよう。その特徴が12月2日の大規模集会に表れている。 集会は「.....
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硬軟両面の選挙戦略
大統領選挙に向けた選挙キャンペーンが始まり1カ月半が経った。どういう選挙戦略で進めているのか。ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領陣営の様子を探ってみよう.....
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陸軍の掌握
毎年10月5日は国軍記念日である。73周年を祝うことしの式典で、ジョコウィ大統領は異例の演説をした。「共産主義の撲滅」を軍に注文したのである。その背景はもちろ.....
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【メラプティ】表と裏の選挙戦
アジア大会も終わり、政界は来月から始まる選挙戦に向けて戦略を模索中だ。選挙戦は来年4月まで続く長丁場。再選を目指すジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領と対.....
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【メラプティ】ジョコウィの選択
現職のジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領、それに挑むプラボウォ・スビアント氏。来年の大統領選挙の立候補者が確定した。2人の対決は2014年のリマッチとな.....