青果・花・水産が連携 東京都卸3社展示会

 中央卸売市場の青果・花・水産の卸大手3社からなる東京都生鮮物輸出協議会(TOPEX)は26日、中央ジャカルタのミッドプラザのホテル・アヤナで地場企業向けの商品展示会、試食会を開いた。来年以降の輸出増につなげたい考えだ。

 3社は中央魚類(本社・東京都中央区)と東京青果(同大田区)、大田花き(同)。TOPEXがまとまった形でインドネシアを訪問し、ビジネスマッチングに臨むのは初めて。
 水産のブースではマグロやハマチ、シマアジなどの刺身を紹介した。
 中央魚類の杉山清業務部担当副部長は「異なる分野の3社が集まることで、政府関係者にも話を聞いてもらいやすい」と意義を話す。「(海外輸出では)仲卸の業者が商社と連携して間接輸出し、事業展開で先行している」と現状を分析。
 これまでに台湾、マレーシア、ベトナムなどを訪問し市場を調査、直接輸出展開を目指す。ネックとなるのは価格面で継続的な取り組みが必要となる。
 東京青果はリンゴやブドウ、舞茸などをアピールした。同社の現在の海外販売は金額ベースで香港、台湾向けが出荷の8割を占める。カキが多く出荷されているタイをはじめ、シンガポールやマレーシアに続く出荷先としてインドネシア市場を見ている。
 久保忠博経営戦略室長は「輸入品については韓国、オーストラリア産などもあり、日本産だけがとびきり価格が高いわけではない。努力次第で市場を拡大できる」と意気込みを話す。
 同社が取り扱うブドウはこのほど高級スーパー「ランチマーケット」で販売を開始した。現状の課題については「値段が倍以上違う(安い)製品とも同じように陳列されていたりする。きれいな箱に入れたり、ポップの作り方を工夫したりするなどの取り組みが必要」と語った。
 大田花きは現在市場調査の段階。「サクラなどの需要は見込んでいる。家で飾るのではなく、ウエディングやホテルの装飾などの場面で需要がある」(加藤了嗣執行役)という。
 TOPEXの来イには郵船ロジスティクスが協力。滞在中に海洋水産省や農業省を訪問し、意見交換も行った。
 TOPEXは日本国内市場が縮小する中、3社が輸出強化で協力するために発足。情報を共有し、販路拡大に取り組んでいる。(平野慧)

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