首都圏外の上昇目立つ 14年最低賃金が施行

 2014年の最低賃金が全国各州で1月から施行となった。ユドヨノ大統領は昨年11月、「低賃金労働時代は終わった」と発言し、最賃上昇を容認する姿勢を鮮明にした。首都圏外での上昇も目立つようになっている。
 14年最賃では、ユドヨノ大統領が昨年9月に大統領通達を通じ、最賃の上げ幅を10%以内に抑えるよう、決定権限を持つ各州の首長に呼び掛けた。
 ジャカルタ特別州の最賃は13年比11%増の244万1300ルピア。前年は40%上がっており、2年間の上げ幅は60%になった。日系製造業が集まる首都近郊の西ジャワ州カラワン県とブカシ県の最賃はジャカルタを上回った。カラワン県とブカシ県ではそれぞれ、前年比22%増の244万7450ルピア、244万7445ルピアに設定された。
 ブカシ県の日系自動車メーカーの幹部は「人件費だけで2割の負担増。部品供給企業の人件費も高騰しており、製品価格に転嫁せざるを得ない。来年も引き上げられれば大打撃だ」と危機感を強める。
 日系企業進出が増加する東ジャワ州の最賃も急上昇。首都圏の水準に接近している。13年時点でジャカルタと46万ルピアあった差が今年は24万ルピアに縮小した。スラバヤ市では26%増の220万ルピア、パスルアン県とシドアルジョ県では27%増の219万ルピアに上昇した。
 東ジャワ州で操業する日系メーカー幹部は「東ジャワに進出する魅力は人件費の安さだ。インフラ面や人材面でジャカルタに劣るスラバヤで操業する利点が失われつつある。新たに進出する日系企業も減少するのではないか」と肩を落とした。
 各地の最賃上昇を受けて、労働集約型の繊維産業は首都近郊から中部ジャワ州に拠点を移す動きもある。昨年だけで60社が移転したという。同州の14年最賃はスマラン市の142万ルピア(前年比17%増)が最高。工業団地の建設予定があるデマック県の最賃は28%増の128万ルピアとジャワ島内の他の工業地帯と比べ低水準にとどまっている。
 今後は最賃の低い地域に進出を検討する企業が増える可能性もあるが、道路や電力設備のインフラ面などの課題は山積しており、実現にはまだ時間がかかりそうだ。(小塩航大)

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