レトロな隠れ家の虜に カンプン・ギャラリー 南ジャカルタ・クバヨラン

 昭和レトロブームが続いています。ゴールデンウィーク中の日本、昭和の日にはレトロがテーマのイベントも開催され古き良き時代に思いをはせたというニュースも流れていました。開発が続き「どこか懐かしい」という雰囲気が薄れつつあるジャカルタの都心部でも今の若者を引き付けるレトロな隠れ家がちょっとした話題になっています。今月のおすすめ観光情報はインドネシア生活上級者向け、南ジャカルタ・クバヨラン地区の「カンプン・ギャラリー」を紹介します。  

 日本人在住者も多い南ジャカルタ、クバヨラン地区。鉄道のクバヨラン駅の真ん前に「カンプン・ギャラリー」は所在しています。クバヨラン駅は駅舎こそ改装されてピカピカですが、一歩敷地を出るとそこには蚤の市屋台と雑踏が残る時代を逆上ったような別世界が広がっています。
 何があるのか、何が出てくるのか、謎めいた物に溢れたエントランスのディスプレイ。連れてきてくれた運転手さんも「すごいところだねえ」と思わずポロリ。そして「これはスンダのお面だね、あっちのはジャワだ」と興味津々の様子です。2023年10月7日付のおすすめ観光情報で紹介したジャカルタの有名骨董品通り「スラバヤ通り」の分家とでも呼べそうなガラクタ市のようでもあり、ぞわっとしたりワクワクしたり身も心も震えるのを感じました。
 そんな物と物の間、ふたりがすれ違うことがやっとと言うくらいの小道を入り奥に進んで行くと若者たちの隠れ家「カンプン・ギャラリー」のカフェになっています。古くてレトロなおもちゃや書籍や雑貨が溢れ、絶妙なバランスで飾りつけられたスペースで飲食を取りながら雑談する若者達。インドネシア映画のワンシーンに迷い込んだようなまったくの異空間です。
 周りを取り囲む物、物、物達からは、こんなの昔うちにあったな、誰かが捨てた物じゃないのかな、これはいつくらいの物だったかな、と霊の声がどこからともなく聞こえてきそうなほど。そんな時代は恐らく知らない若者達にとってはこれが新鮮なのか、むしろ居心地が良いのか、集まる理由はどうあれ、誰もがこの空間にいる事をどこか誇らし気に、そしてとても馴染んでいるように見えました。
 虎穴に入らずんば虎子を得ずの如く不確かな中に足を踏み入れてこそ到達できる、ジャカルタっ子たちが集うエモい隠れ家「カンプン・ギャラリー」。人混みや非近代的な場所が苦手な方、不慣れな方には難しい非常にマニアックな場所ですので、行かれる方は自分の身は自分で守る事を大前提でお楽しみ下さい。(水柿その子、写真も)

◇この記事へのお問い合わせは(メールsonokomizugaki@gmail.com)まで。

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