【顔】 アニメで日本語の楽しさを 日本語教師 マルタ・ヌルリッタさん

 「へんげのじゅつ、かげぶんしんのじゅつ」。アニメのセリフが日本語の授業で飛び交う。大好きなアニメ「ナルト」の主人公が得意とする忍術の名前だ。最初は緊張した様子の生徒の顔からも少しずつ笑みがこぼれる。
 日本語で好きなアニメについて話すため、宿題として事前に準備してもらう。「生徒が日本語を自由に使う。言葉を楽しむことに重点を置いています」。北ジャカルタ・チリンチンの国立第75高校の日本語教師、マルタ・ヌルリッタさん(41)。
 漢字の難しさに挫折し、日本語学習を諦める生徒をたくさん見てきた。アニメやコミックなどで日本語に触れる機会は多いのに、学校で習うのはまったく異なる教科書の日本語。「高校生の時に、日本語は楽しいと思ってもらえるような工夫が必要。人生の中で再び日本語に出会う機会はたくさんある。やる気があれば何歳でも言語は習得できるはず」と力を込める。
 1998年、会社を辞めて高校の日本語教師になった。安定した収入よりも日本語の表現の楽しさを子どもたちに伝えたいという夢を叶えたかった。07年、国際交流基金の日本語教師派遣プログラムで訪日。生徒に日本語を詰め込むのではなく、言葉を使う楽しさを知ってもらうことが長期的な言語学習意欲につながることを学んだ。
 子ども3人を育てる傍ら、週3回高校で教える。子育てと仕事の両立は大変だが、マルタさんは「生涯を通じ日本語に親しんでもらえるようなきっかけをつくれたら。日本語教師は私の天職」と微笑む。(小塩航大、写真も)

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