歴史の舞台探訪 スラバヤ のんびり遺跡巡りも

 インドネシアの産業を支える都市としてジャカルタに次ぎ2番目の規模を誇る東ジャワ州スラバヤは、ジャカルタと同じくジャワ島にあります。観光地としての地位は築いていない印象ですが、なかなかどうして見どころの多い都市だと思います。今回はそんなスラバヤを簡単に紹介しようと思います。

■マジャパヒトの遺跡群
 インドネシア。島が多い。横に長い。こんな環境であれば多様な文化、宗教、民族が生まれないわけがないですね。そんな中でも歴史的に有名なエリアの一つとして挙げられるのがマジャパヒト王国の遺跡群を見ることができるモジョクルト地方ではないでしょうか。
 13〜16世紀に繁栄したヒンドゥー教王国がマジャパヒト王国で当時は相当に力を拡大していたのだとか(諸説あるそうです)。
 まず、絵的に「楽しめる」と思える場所としておすすめしたく思います。スラバヤ市内から2時間という立地も許容範囲。まずはトロウラン博物館でこの界隈の遺跡情報を集めてみるといいかもしれません。当時の様子をうかがえる発掘品なども多く見学することができます。
 そのほか、巨大な門(実際にはどのような目的で建てられていたのかは不明だとか)を見ることができるウリンギンラワン寺院遺跡や、偉い人が水浴びしてましたよね感が満載のティクス寺院跡など、遺跡を見学し始めると丸1日でも楽しめる、そのくらい多くの遺跡が点在しています。このエリアの田舎具合も相まってのんびりとした遺跡観光を楽しむことができます。
 遺跡好きの方はもちろんですが、そうでない方でもコンパクトに遺跡見学を楽しめるエリアです。

■市内にも見どころ
 いつか深堀りしてみたいなと思うのが、スラバヤの街です。インドネシア随一の港湾、この良港を利用して貿易の起点として華僑の人々が商売を繁盛させていった歴史、第二次世界大戦直後はインドネシアの独立戦争のきっかけともなった街。なかなか興味をそそるネタが転がっていそうですよね。
 観光地になりそうなところを簡単に紹介すると、「いやいや、これ、どう見ても中国寺院ですよね」という建物がモスクとして使われ、見事な文化の融合を感じさせるムハンマド・チェン・ホー・モスクや、インドネシアの独立の発端になったとされるイギリスと独立派との激戦で、川が赤く染まったといわれるジュンバタンメラ(赤い橋。意識せずに行くと見過ごしてしまうのでご注意)。日本の統治時代にはヤマトホテルとして営業され、その後も幾多の歴史的出来事に関わることになるマジャパヒトホテル。シンガポールのあのラッフルズホテルと同じ建築家の設計によるところを随所に見ることができる落ち着いたたたずまいは、ぜひ泊まってみたいホテルですが、お食事やお茶で訪れるのもありですね。
 ビジネスの街としてとらわれがちなスラバヤ。ジャカルタとはまた違った街並みや発見がいたるところにある街なのでは、と思います。いつかまたゆっくり行ってみたいと思います。(パンダバス、直井剛史、写真も)

◆パンダバス
電話 :021・722・1022
メール :jkt@pandabus.com
ウェブ :https://www.pandabus.com/jkt/
package/tourdetail/JKT_SBT/

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