ゾウたちとの触れ合い 訓練学校で保護 ランプン・ワイカンバス国立公園
自然の宝庫インドネシアは、自然が大好きな私には興味をそそるスポットが山ほどあります。今回もずっと気になっていたスマトラ島の南端ランプン州にあるワイカンバス国立公園に行ってきました。
ジャカルタからランプンまでは飛行機で約50分、ランプンの空港からワイカンバス国立公園までは車で約2時間と比較的移動のストレスは少ない場所ではないでしょうか。
■大自然の中で
この国立公園の特徴はゾウの訓練学校があることです。ここでは主に保護されたゾウが生活していて、生活の場を提供している政府機関です。
ここではレンジャー(担当スタッフ)がゾウの世話をしていますが、1人のレンジャーにつき担当するゾウはなんと約4頭! 犬でも猫でもなく……あの巨大なゾウを4頭。
考えただけで大変そうですね。
ゾウにもそれぞれ個性があるようで、女王格の「カルティジャ(Kartija=Kartini Gajah)」という女の子のゾウはとても優しく、新しいゾウがやってきたときには自分の食べ物をわざわざ分け与えているということでした。ゾウもそれぞれに性格や興味深い話があり様々な話を直接レンジャーから聞くことができました。
大自然の中の野生動物の生活保護施設でこのような話を聞けることはとても価値があると感じ、まるでドキュメント番組のレポーターになった気分です(笑)。
■考えさせられる
私はこれまで動物園や施設では2、3頭のゾウしか見たことがなかったですが、今回広大な国立公園で出会ったゾウはその数ざっと20頭以上。ただただ圧倒です。希望であればゾウの背中にも乗ることができ、私も15分ほどゾウの背中に揺られゾウとの触れ合いを楽しみました。国立公園内をゾウに乗って巡るのは動物園では絶対にできない体験ですよね。
国立公園内には訓練学校にいるゾウ以外に野生のゾウも多くいるそうですが、密猟や地元住民の理解不足で年々ゾウの数が減少している現状があります。訓練学校のすぐそばにも住民が行ったと思われる森林火災の被害を目撃しました。厳しい現状を目の当たりにして、うまく言葉にできない感情が込みあがってきました(またしてもレポーター気取りです)。
ただゾウを見るだけではなく、ゾウとのふれあいやレンジャーからの話で、本当の象の姿に出会えるので身近に感じ、きっと象が好きになると思います。レンジャーさんは英語ができませんが、同行してくれるスタッフが英語でしっかり説明してくれます。
■森の動物たち
ワイカンバス国立公園には野生のゾウに会える可能があるだけでなく、フクロテナガザル、多くの種類の鳥などたくさんの動物もいます。レンジャーさんが言うにはマレーグマやスマトラトラも生息しているそうですよ(彼らも見たことはないそうなのでご安心を)。園内には「ゾウの湿地(Rawa Gajah)」と呼ばれている、この世ではないような光景もあります。
ジープに乗って国立公園内を巡ることができるワイカンバス国立公園。野生に近いゾウに出会え、大自然を感じることができる貴重な場所です。ジャカルタから近いのもいいですね。ぜひ皆さんも番組レポーター気分で参加してみてください。(パンダトラベル、中村友美、写真も)
◇パンダトラベルジャカルタ支店
電話 021・722・1022
ウェブ www.pandabus.com/jkt
メール jkt@pandabus.com
ツアー https://www.pandabus.com/JKT/package/tourdetail/JKT_LAMP2