子育て相談 257 仲の悪い長男と長女

質問:中学生の長男と長女の仲が悪いです。それぞれ両親や祖父母とは話すのですが、互いにほとんど話しません。子どもの頃はとても仲が良かったので、とても心配です。
答え:血のつながった人間関係は、利害でつながっているそれと異なり、複雑な葛藤があって、はたからは計り知れない様相を呈します。
 「真田丸」の真田兄弟だって、仲が良いように見えて、お互い複雑な感情を相手に抱いています。最後には敵味方に分かれて戦う羽目に陥ります。でも、憎しみあって分かれたかというと、そうでもなく、血がつながっているからこそ、敵味方に分かれていても、気持ちのどこかではつながっている、そんな雰囲気が見て取れます。 
 ご質問は、思春期の男女という要素が、事態を微妙にしています。
 同性では、相手をライバルと見なし、周囲がそれぞれを比較したりすると、本人同士も気まずくなります。この場合は、一人ひとりがかけがえのない存在であり、得手不得手はそれぞれであって比較をしても仕方がない、それぞれの良いところが伸びていくように、ひいきなく接していけばよいでしょう。
 異性でもライバル葛藤は起こります。愛情の競い合いもありうるでしょう。ややこしいのは、思春期の子どもにとって、異性の親は生まれて初めて異性として意識する存在だということです。男子にとっては母親が、女子にとっては父親がそうです。
 もちろん、思春期ですから、あからさまに表面に出るような態度は取らず、つれない態度の中に、思いが染み出てきます。両親が不仲だと子どもも不仲になります。自分の仮想パートナーの比較をしているかもしれません。
 現代日本ではタブーですが、兄弟姉妹間でも男女の思いが育まれることは珍しくありません。古今東西の神話や昔話によく登場するテーマです。
 異性の感情が影響しているのであれば、年齢が進み、本当の異性パートナーが登場すれば、跡形もなくなります。しばらくそっとしておくので十分でしょう。

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