【スナンスナン】手作りバティックの世界 「布の博物館」 バリ島クタ

 バリ島クタの「MUSEUM KAIN ( 布の博物館)」は、ジャカルタを拠点に高級バティックのデザインや販売を手がける「ビンハウス」が自らのコレクションを展示したスペースだ。ショッピングモールの最上階、騒がしいフードコートやゲームセンターのすぐそばに、重厚な木の扉を隔てて布が静かに語りかけてくる別世界のような場所がある。              

 今回、バリでバティック製品を販売し、毎年ジャワの産地にオーダーや買付けの旅に出ている平田杜丈子さんがここで知人らを集めてワークショップを開いた。
 展示してあるのは50年から100年前にさかのぼるアンティークのバティック布。手つむぎ、手織り、手描き、もしくはチャップ(銅型)を使ったものだ。
 最初にそれぞれの工程を説明したビデオがあるので、作り方を押さえておこう。館内には知識豊富な「ストーリーテラー(語り手)」と呼ばれる案内係りが常に控えているので、作品ごとに詳しく教えてもらえる。「初めて来たとき、展示物はもちろんのこと語り手の解説に感動しました。もっと多くの人にバティックの素晴らしさを知って欲しいと広く呼びかけてワークショップを開くことにしました」と平田さんは話した。
 語り手の1人、ジャワ人のリスダさんは博物館がオープンした2012年から働いている。「バティックの伝統柄は宮廷バティックとして作られたものが中心だが、それが各地に伝わり、地方色豊かなものに発展した。例えば、このオランダ植民地時代のスマランの町の様子を描いたものです」。建物や人や馬車などが描かれた約100年前の1枚。風景をモチーフにしたものは非常に珍しく、当時を物語る貴重なものだそうだ。
 展示を見終えたら、帰る前にバティックの身につけ方を教えてもらおう。豊かな柄を持つバティックは、風呂敷のように折り方、結び方一つでさまざまな表情を見せる。ちょっとした工夫でいつもの腰布がとてもモダンな印象になったり、大きなものはドレスやパンツにも早変わりする。
 「良いバティックを見ていると、作り手の様子が浮かんできます。おだやかな時の流れと手仕事の素晴らしさ、面白さ。見ていて何かほっとします。またこのような機会を設けたいです」と平田さんは話している。(北井香織、写真も) 
 
◇MUSEUM KAIN
住所 Beachwalk Kuta 3F, Jl. Pantai Kuta, Kuta, Bali
☎ 0361.8465568
ウェブ www.museumkain.org

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