台頭する電子野外広告
クナパくん 最近、屋外の電子広告が気になるのだけれど。
記者 ビルボードとかデジタルサイネージとか呼ばれているね。デジタル野外広告(デジタル・アウト・オフ・ホーム:DOOH)が媒体を区分するときの名称だ。クナパくんの言う大型電子ビジョンをはじめ、駅や車両に設置される案内板、店舗に設置される小型スクリーンなどが含まれるよ。
クナパくん タムリン通りのHIロータリーあたりに多いよね。
記者 アストラ駅からサリナデパートまでで14以上設置されているね。このあたりは、車両や歩行者など交通量も多く、オフィスで働いている人を含めて多くの視聴者がいるからね。最近、インターネットへの広告が増えてきたけれど、広告を拒否したり見ない人たちが増えたから、デジタル野外広告はインドネシアだけでなく、都市人口の増加と購買力が向上しているアジア太平洋地域で注目されているんだよ。
クナパくん 走っている車からもよく見えるね。
記者 道路混雑時は150文字ぐらいは読める。渋滞がなければ10文字ぐらいになるから、キャッチーな広告を作る必要があるね。
クナパくん 交通渋滞が多いジャカルタに適しているかも……。
記者 インターネット広告は、視聴者個々の嗜好や行動にあわせた広告を出稿して、効果をあげているよね。デジタル野外広告もいろいろ努力がされている。道路側に高精度な交通自動観測システムをつけて、交通量だけでなく、乗用車・大型車など車種情報を分類した交通データを生成して、平日の通勤時間帯にはビジネスマン向けの広告を行うなど、時間帯および車種情報を考慮した戦略的な広告宣伝を可能にする取り組みをしているよ。
クナパくん そうなんだ。
記者 アジア5カ国で2000以上のデジタル野外広告媒体をもつ28の媒体オーナーが合意してリンクしたプラットフォームも立ち上がったんだ。国を超えたプロモーションが可能になるよ。