南米市場とのアクセス拡大?

クナパくん この前、チリとの包括的経済連携協定(CEPA)が8月に発効するって、ニュースで見た。
記者 そうだね。両国の2018年の貿易総額は2億7400万ドルと、主要貿易相手国と比較したらまだまだ少ない。CEPAにより、インドネシアからチリへの輸出品目の89.6%、チリからの輸入品目の86.1%についての関税が撤廃されるため、今後の伸びを期待しているらしい。
クナパくん 主にどういった物を輸出していくのかな?
記者 アブラヤシやその加工製品(パーム油など)、自動車、家具などの輸出を期待している。チリ政府はブドウなどの農産物や水産品の輸出増を目指している。
クナパくん これから貿易は盛んになっていくのかな?
記者 いや。まだまだ伸びは限定的、というのが財界の一般的な見方だ。チリの主な輸出産品である銅や木材チップに関しては、インドネシア政府も生産に力を入れており、またチリから輸入する意義も乏しい。加工品ではワイン輸出も拡大させているが、アルコール製品の販売規制が続くインドネシアでは期待できない状況だよね。
 インドネシア側も自動車や機械類の輸出増進を模索しているけど、当面はパーム関係の輸出に頼る構造が続きそうだ。
クナパくん 南米の国とは初めての自由貿易協定締結となったらしいけど、他の国とも貿易交渉は進んでいるのかな?
記者 インドネシアと共にG20の一員になっているアルゼンチンとの間で、農産物の貿易量拡大に向けて協議しているよ。5月にユスフ・カラ副大統領がアルゼンチンのガブリエラ・ミケティ副大統領と会談し、相互開放を進めることで一致した。インドネシアはマンゴスチンやコーヒー、こしょうなどの輸出を伸ばしていく方針だよ。
 また、現在オーストラリア産が多い輸入牛肉について、より安いアルゼンチン産の輸入についても調査中だ。
 ただ、これらは検疫やハラル認証取得などのハードルをクリアする必要がある。
クナパくん 成長していく南米市場とのアクセス強化を進めているんだね。 (平野慧)

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