肩寄せ合い、声潜める アフマディヤ信者
19世紀末、英国領パキスタンで生まれたイスラムの一派アフマディヤへの差別・襲撃がなくならない。ムハンマドの後にも預言者がいるとし、イスラム主流派の反感を招いているとされる。
イスラム異端派とされるアフマディヤの信者が肩を寄せ合う西ヌサトゥンガラ州ロンボク島の施設。先月26日午前2時45分、信者の一人スラメットさんが静かに息を引き取った。
推定120歳とされ、他の信者から敬われていた最長老だった。2005年、イスラム強硬派団体に村を襲われてから最後まで、故郷に戻ることはできなかった。
アフマディヤはインドネシアに1920年代以降に広まり、50万〜60万人の信者がいるとされる。活動を禁じた共同大臣令や地方条例が出され、異端派とみなされるため、暴力による排斥も正当化される傾向がある。(上松亮介、写真も)