イ発の携帯ゲーム アジア市場で提供 アドウェイズ現法 アフェリエイト事業 来年開始へ

 成果報酬型(アフィリエイト)広告大手のアドウェイズ(本社・東京)の現地法人アドウェイズ・インドネシア社は23日、東南アジアで展開しているフィーチャーフォン向けゲームプラットフォーム「コタゲームス」向けに、ミュージックスター育成ロールプレイングゲーム(RPG)「ミュージカ・スフィア」の提供を開始したと発表した。現在、インドネシアなど東南アジアで利用されている携帯ゲームのほとんどは、欧米や日本発のコンテンツ。同社の高野勇斗社長は「インドネシアの文化や趣向を理解した上でのインドネシア発のゲームとして開発した。国内市場の拡大にも貢献したい」と語った。(岡坂泰寛)

 コタゲームスは、ソフトバンクやシンガポール・テレコムが出資しているザ・モバイル・ゲーマー(TMG)社が運営。会員数は100万人を超え、インドネシア人の利用者が大半となっている。
 TMG社は現在、フィーチャーフォン用ゲームの開発やプラットフォームを提供しているが、来月には多機能携帯電話(スマートフォン)にも対応させる。アドウェイズ・インドネシア社はスマートフォンの利用者が今後増加していくことも見込み、来年中にジャカルタに開発センターを設立。スマホ向けゲームの開発も進める。
 会員数の目標は3カ月で10万人。提供開始から2週間での会員数は、すでに2万2千人に上っている。
 ゲームは、利用者が選択したボーカリストとギタリストが、トップミュージシャンを目指すというもの。利用は基本的に無料で、楽器などのアイテムを購入する場合はプルサ(携帯電話のプリペイド)を通じて料金を支払う。料金は100ルピア(約0.85円)から。低価格を売りに幅広い利用者の獲得を目指す。使用言語は英語。
 ゲームのテーマに音楽を選んだ理由について高野社長は「インドネシアではさまざまなジャンルの音楽が広く受容され、親しみもある」と説明した。
 同社は、携帯ゲームが急速に普及しているインドでも同ゲームを提供する。 
 インドネシア携帯電話協会(ATSI)によると、2011年末時点での利用されている携帯電話数は、SIMカードベースで2億4千万台に到達。その11%をスマートフォンが占めている。
 アドウェイズ・インドネシア社は11年6月に設立。現在は、経済産業省が進めているクール・ジャパン戦略推進事業の選定案件での日系企業の進出支援や、デジタルマーケティング支援、ウェブサイト制作などを行っている。
 同社の高野社長は来年の事業計画について、じゃかるた新聞の取材に対し、大手メディアとの提携や自社ウェブサイトの立ち上げを通じたアフェリエイト広告事業や、大手プラットフォームへの携帯ゲームの提供に力を入れていくことを明らかにした。
 社員数は年内に25人、来年中に50人まで増やす予定。


◇フィーチャーフォン
 スマートフォンではないが、通話やメールなど基本的な機能のみに加え、カメラやデータ通信などの一部の機能を持つ携帯端末。

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