【今日の心の日曜日 55】条件つきの愛を与えたら

 「我が家では子どもがテストで満点を取れたら、ごほうびにおこづかいをあげるという子育てをしていますが、これって大丈夫でしょうか?」
 満点(良い点数)が取れたら、ごほうびをあげたくなる親心は分かりますが、ごほうびにお金や物をあげてしまう接し方は感心しません。なぜなら、それは条件つきで子どもを愛する子育てだからです。
 ごほうびにおこづかいをもらえば子どもは嬉しいし、次も良い点を取ろうと頑張るので、一見、子どものやる気を育んでいるように見えますが、子どもの方は「親の期待に応えた時、ごほうびにおこづかいがもらえる=愛してもらえる」と頭にインプットします。
 子どもの心育を考えると、「ごほうび」や「罰」は親が子どもの行動をコントロールすることになりかねず、気をつけないといけません。親のコントロールが強いほど、子どもは親の顔色を見て行動するようになります。それでは、親が願う子どもの自主性を育む子育てからは外れてしまいます。
 年齢が上ると、当然、100点を取ることは難しくなります。親は臨機応変にハードルを下げ、ごほうびをあげれば良いと思うかもしれませんが、条件つきで愛されたお子さんは、良い点が取れないと親に愛されないと不安な気持ちを抱え、価値がないと気落ちし、完璧癖から失敗を恐れる傾向があります。他人と自分を比べがちで、自己肯定感を下げることになり、人生に悪影響を与えた事例は実に多いのです。
 条件つきで愛され続けた子どもが成長していくと、ごほうびにおこづかいや物をもらえてはじめてやる気を起こす脳の報酬回路の働きができあがり、高校生にもなれば、期末テストの結果が良ければバイクを買って欲しいとか、大きなごほうびが欲しいと言い出してもおかしくありません。
 その頃になって親が、ごほうびのことばかり考えるのではなく、しっかり自分の将来を見据えて勉強しなさいと諭しても、子どもの脳はもはや報酬をもらえないと満足できない状態なので、どうにもなりません。
 将来の問題を回避するために、条件つきで子どもを愛す子育てから、無条件で子どもに愛情を注ぐ子育てに見直すよう、夫婦で話し合うことをお願いしたいと思います。点数以上に、子どもの日々の努力に始まり、テストに向かう姿勢や、これまでと違う工夫など、具体的な行動の変化を誉めてあげてください。あきらめない心を育むことができます。コミュニケーション専門カウンセラー 高﨑美佳)
 本稿へのご質問などは、カウンセリングルーム「ミカモーレ」(fc.mikamour@gmail.com)まで。

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