本格土器作りスタート チカラン日本人学校 初日は校庭で土集め

 「学校の土で土器を作るのは子どもたちにとって良い思い出になるのではないか」。そう思い立ったチカラン日本人学校(CJS、西ジャワ州ブカシ県)の茂泉和浩校長。12日、ついに本格的な縄文土器作りが始まり、小学部6年の児童たちは土器作りで必要な土を校庭で集めた。児童たちは約3カ月間かけて土器を作りながら、仲間との思い出作りにも励む。           

 汗を流しながら土集めをした児童たちは、ざるを使い小石などを取り除いた。児童たちが集めた約16キロの土は約2カ月をかけて乾燥させる。夏休み明けの8月、土に水を入れて粘り気を出し、9月に土器を作る。10月に土器を野焼きする予定だ。
 苦労して土を集めていた小学部6年の蔭山宗仁朗さんは「くわを使って土を掘り起こし、ざるをうまく利用して小石などを取り除いた。道具が十分に揃っていない状態で土器を作っていた縄文人はすごいと思う」と感想を述べた。
 ほかの児童たちからは「日本の学校で皿を作ったことがあるが、土器を作ったことはない」、「1から土器を作るのは楽しい」、「CJSならではの良い思い出となる」などの声が上がった。
 茂泉校長は「学校周辺地域からCJS校庭で野焼きする許可を得た。今は燃料とする木材をどのように集めるか考えている」と直近の課題について語った。
 CJSでは1月、小学部6年の卒業制作として土器作りを始めた。当時小学部6年の児童たちは茂泉校長が準備した粘土で土器を作った。10月には同児童たちの土器も一緒に野焼きする。
 2021年4月にCJSに赴任した茂泉校長は同年8月ごろ、校庭の土を耕している時に土が粘土質であることに気づき、自ら土器の試作品をいくつか作っていた。(長田陸、写真も)

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