ヒーローを目指し大変身!
「前稿で、両親の前で私自身が妻を援護する発言をすることで、嫁しゅうと問題や夫婦問題が改善すると教えていただきましたが、現実には、両親に面と向かうと言葉が出ず、妻からは、意気地がない、愛されている実感が持てない、このままなら離婚する、と言われてしまいました」
あなたにはご両親や奥さまを責める様子がなく、優しい方なのだとお見受けします。ただ、双方に気を遣っている割に、どちらからも理解されずに、関係が良好でなくなっていることは残念です。
あなたは、ご両親や奥さま、相手に変って欲しいと思っていませんか。目の前の相手にぶつかって、直線的に進もうとすればするほど、人間関係はこじれてしまいます。
カウンセリング理論では、他人と過去を変えることはできません。ご両親や奥さまを変えようとするのではなく、変えるのなら自分を変えることの方が簡単だということに気づいてください。
前稿では、問題が起きた後の行動をアドバイスしましたので、本稿では問題が起きる前に、問題発生を回避するためにあなた自身が自ら行動する対処法をご紹介します。こちらの方がハイレベルです。
前稿と同じシチュエーションで、あなたが子どもをあやしながらテレビ番組を視聴し、父子でオモチャを片づけることができたとしたら、どうでしょうか。奥さまは義父さまに叱られずに済み、あなたも両親とぶつからずに済みますよね。奥さまはあなたから愛されている実感を感じ、どこまでもあなたについていきたいと思うでしょう。
自分の一つの行動次第で、人間関係全体が良い方向に進む「芽」を見つけ、素早く行動に移す習慣を身につけることが大切です。それこそが「主体性ある行動」です。
職場だけではなく、家庭でも、「主体性ある行動」を取ることが求められています。肝心なのは、その「芽」に気づけるかです。子どもの頃は自己本位で生きている私たちが、他者との関りの中で愛の本能を働かせ、良好な人間関係を形成する「芽」を見つけることができるようになっていくのです。
子どもの頃、憧れの正義の味方、ヒーローがいましたね。ウルトラマンも、仮面ライダーも、愛の本能を働かせ、世のため、人のためにつくしています。さあ、鏡の前で、ヒーローを目指して大変身!!(コミュニケーション専門カウンセラー高﨑美佳)本稿へのご質問などはカウンセリングルーム「ミカモーレ」(fc.mikamour@gmail.com)まで。