心和む子どもたちの笑顔 ファームハウス・スス・レンバン 客足戻る観光地

 新型コロナウイルスのワクチン接種でブースター接種を終えていれば、移動を自由にできるようになってきた。国内各地の観光地は徐々に賑わいを取り戻し、主要道路では交通量が増している。そんな中、西ジャワ州の自然豊かな高原地帯、バンドン県レンバンへ訪れた。レンバンを代表する観光スポットの一つ、「ファームハウス・スス・レンバン」をのぞくと、心和む子どもたちの笑顔があふれていた。

 ファームハウスはバンドン市街地から、タンクバン・パラフ山に向かって車移動なら約30分。施設にはヨーロッパ風の建築物が並び、映える写真撮影を楽しむことができるほか、土産物店やレストラン・カフェもある。そして隣接するのがミニ動物園。羊、モルモット、鹿などの動物と触れ合える施設の目玉で、子どもたちに大人気のようだ。
 入場料は3万ルピア。ラマダン(断食月)シーズンの平日は入場者が少ないのか、1万5千ルピアに値下げされている。記者が訪れたのも平日だったが、家族連れやカップルなど観光客で賑わっていた。誰もが長く閉塞的な2年を超えたコロナ禍の日々から開放される気分なのだろう。
 バンドン観光にやってきたという、同州ボゴール市内に住むヘンディさん一家は「移動制限が本格的に緩和され、観光目的でレンバンに来た」と話す。娘のニタちゃんは楽しそうに羊へ人参を与えていた。ヘンディさんは、「写真映えするスポットも多く、家族みんなで楽しむことができる。来て良かった」と満足げだ。
 一方、施設内で子ども向けのおもちゃなどを販売するスタッフのエチさんは「コロナ禍前までとはいかないが、(活動制限の緩和とともに)客足が戻って来た。かつてのように入場者もなく、客と話さずに1日を終える日はほとんどない」と話す。
 ヨーロッパ風の建築物が並ぶ施設内を駆け回ったり、動物に餌を与える子どもたち。笑顔が絶えず、見ている記者の心も和む。マスク着用などの保健プロトコルを順守する必要はあるが、コロナ禍前のような光景が観光地に戻りつつあるのを肌で感じた。
 もっとも、足元ではレバラン(断食月明けの大祭)に向けたムディック(帰省)が始まっている。ピークは28日ごろと言われ、2年ぶりとなる本格的な帰省解禁で故郷を目指すのは8500万人といわれる。そして5月上旬には帰省のUターンラッシュが待っている。
 そこで思い出すのは昨年のレバラン。政府の制止を振り切って帰省に踏み切る人が後を絶たず、これが爆発的な感染拡大の引き金となった。日本への特別便が飛び、多くの邦人が日本に退避したのはまだ記憶に新しい。
 政府は規制緩和の根拠としてワクチン接種の浸透を挙げるが、世界を見渡してもそれには一定の根拠があろう。いずれにせよ、取材で出会った子どもたちの笑顔を室内に閉じ込めてしまうような状況になるのは避けてほしいものだ。(長田陸、写真も)

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