再開を待つ映画館 準備も、首都では中止

 「7月29日から、新型コロナウイルスの対策をしながら全国の映画館を開く」。シネマXXIやCGVシネマズが加入するインドネシアの映画館協会(GBPSI)がこのほど発表したこの声明に、国内はざわめいた。映画人気の高い国柄、切望する声が強い一方、感染拡大のリスクを懸念する声もある。ジャカルタ特別州政府は16日に再開を延期させると発表した。    

 ジャカルタ特別州では6月、「大規模社会的制限(PSBB)」の段階的な緩和が始まったが、映画館は同月中の再開の対象に含まれなかった。
 だが地元メディアによると、州政府は緩和の拡大を見込み、7月6日からの営業再開を認めていた。これを受けGBPSIが声明を出して準備を開始。来場者のマスク着用と手洗い、座席や列に並ぶ際の身体的距離の確保はもちろん、ウェブでの個人情報の入力やキャッシュレス支払いの使用なども求めるという。
 13日にはウィシュヌタマ・クスバンディオ観光創造経済相が再開予定の映画館で準備状況を視察していた。
 だがその後ジャカルタでの感染状況は悪化し、州政府は16日、再開を延期させると発表した。また西ジャワ州のリドワン・カミル知事も会見で、GBPSIの声明に対し「再開は許可していない」と語り、慎重に決定すべきだと強調していた。
 政府の合同対策本部のドニ・モナルド本部長も13日の会見で「映画館は密室状態をつくり、感染を拡大させるリスクが高い。再開を急ぐべきではない」としていた。
 流行が続く中では市民の不安も大きく、中央ジャカルタ在住の飲食店経営、リスマさん(21)は「(再開すれば)確実に感染者は増える。なぜ今開けようとするのか」と疑問を呈す。
 一方でGBPSIや観光創造経済省は閉鎖による経済的損失は甚大だとし、再開の必要性を訴えている。
 ウィシュヌタマ・クスバンディオ観光創造経済相は再開の是非は「地方政府が判断する」としている。
 市民の声は、世代によっても賛否が分かれそうだ。西ジャカルタ在住の大学生は「なぜ感染リスクを高める必要があるのかわからない。家でインターネットを使って見ればいいのではないか」と話した。一方、50代の地元紙インドネシア人記者は「映画は映画館の大スクリーンで、家族や友人と楽しむもの」と再開を希望する。(大野航太郎)

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