プアサとレバランを説明 JCCのセミナーに50人

 ジャカルタ・コミュニケーションクラブ(JCC)は9日、南ジャカルタ、クバヨラン・バルにあるJCC1(語学センター)で「プアサ(断食)とレバラン(断食明け大祭)セミナー」を開催、邦人主婦ら約50人が参加した。JCCの渡辺 彰吾副校長が講師を務め、デシ・ジュニタ校長がインドネシア人の立場からのアドバイスを補足した。
                                     
 プアサとレバランはインドネシアの大半を占めるイスラム教徒(ムスリム)にとって一番大切な年中行事。今年のプアサは17日から7月16日までの約1カ月間で、7月17、18の両日がレバランとなる。
 プアサは夜明けから日没(午前4時半ごろから午後6時ごろ)までで、期間中の日中は飲食や喫煙、男女の営みを断ち、さまざまな欲求を抑えることで心を落ち着かせることを学ぶ。日々の飲食に困っている貧しい人の気持ちを知るためでもあるという。

■レバランはお盆と正月
 プアサが終わると田舎に帰省してレバランを家族や親戚と祝うことが多い。親族が集まって会食や墓参りをするので、日本のお盆や正月に近いという。レバランは暦上は2日間だが、政府は前後を含めた1週間を休暇とするよう奨励している。
 一般に7月初旬には勤務する企業からレバラン賞与(THR)が支給される。多くの人は帰省やお祝いのために使用する。額は給与1カ月分以上で、勤続1年に満たない場合は月給を12分割し勤務月数を乗じた金額となる。
 運転手や家政婦を雇っている場合は、服飾品や貴金属、菓子詰め合わせなどを仕事ぶりに合わせて渡す場合もある。
 渡辺副校長は「イスラム教を理解することでインドネシアの人たちと良い関係を作り、それを保っていってもらいたい」と話した。セミナー終了後にはインドネシアのお菓子「ジャジャナン・パサル」が参加者に振る舞われた。5月末に来イしたばかりの主婦、木下優子さんは「いろいろなことを知ることができた」と話し、これからもさまざまなセミナーに参加したいと述べた。
 JCCは新しく来イする人たちのために、11月ごろにもインドネシア生活セミナーを開く予定。(中島昭浩、写真も)

プアサ期間の注意
▽ムスリムの前では日中は飲食しない
▽露出の高い服は避ける
▽日没をまたぐ仕事は頼まない
▽日没後は飲食を勧める
▽大きな金額を渡す際は休暇の前後に分ける
▽レバラン休暇は有給休暇と心得る

ライフ・文化 の最新記事

関連記事

本日の紙面

JJC

人気連載

天皇皇后両陛下インドネシアご訪問NEW

ぶらり  インドネシアNEW

有料版PDFNEW

「探訪」

トップ インタビュー

モナスにそよぐ風

今日は心の日曜日

インドネシア人記者の目

HALO-HALOフィリピン

別刷り特集

忘れ得ぬ人々

スナン・スナン

お知らせ

JJC理事会

修郎先生の事件簿

これで納得税務相談

不思議インドネシア

おすすめ観光情報

為替経済Weekly