日系養殖企業の真珠直売 ブロックMスクエアに開店 流通経路を 開示で安心 NTTクリ・パールの名取さん

 南ジャカルタ・ブロックMスクエア一階に十五日、フローレス島、スンバワ島、西パプア州ソロンに真珠養殖所を持つ日系真珠生産・卸売りのNTTクリ・パール社の真珠を直売する店舗「Nシンジュ」がオープンした。ショーケースには直径一センチ以上の南洋真珠が連なるネックレスや、大玉のピアス、ブローチなどが並べられた。午後一時の開店時には、二十人近い邦人主婦が駆け付け、混雑した。

 南洋真珠は、日本のアコヤ真珠の二倍の年月をかけて作られる。真珠の核に巻く層が二ミリ以上とアコヤ真珠の四倍程度厚く、深い輝きを放つ。
 NTTクリ・パール社は栗林商会グループ(本社・北海道)の日宝真珠の元子会社。日宝真珠は、戦後間もなく豪州で真珠貝の採貝から始め、一九八〇年代にインドネシアで養殖業に乗り出した。競売会に出されたNTTクリ・パールの真珠は、ミキモトや田崎真珠など品質にこだわるブランドに落札されることも多い。

■流通経路を透明化
 インドネシア各地に真珠の養殖場があり、国産真珠がジャカルタの宝飾品店に出回っている。お土産として真珠を買い求める日本人駐在員、出張者、旅行者は多いが、「値段ほど価値のない真珠を買ってしまった人を多く見てきた」と、インドネシアの真珠養殖に携わって十八年の名取敬社長。宝石商が真珠の仕入れの段階で、見合わない値段で真珠を買い取ってしまうケースもあるという。
 そういった事情を知らない邦人が安心して買えるようにと、「Nシンジュ」は、真珠の流通経路や情報を買い手に開示している。商品一つ一つに、値段とともに、真珠の重さ、養殖地、採れた時期、加工した人の名前などの情報を明記したタグを付けている。
 ブロックMの日本食レストランやスーパーに立ち寄った駐在員が気軽に足を運ぶことができるよう、場所はブロックMスクエアを選んだ。将来的には、バリ島やインターネットでの販売も計画している。
 真珠の競売通貨である日本円で販売価格を表示。今月中はオープンを記念して、インドネシア産真珠商品を四割引で販売し、名取社長も対応する。営業時間は午後一時から同八時まで。月曜日は休業。

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