首都圏の洪水拡大 避難者約1万人に 来月上旬まで警戒

 ジャカルタや西ジャワ州ボゴール、デポックなど首都圏全域で14日以降続いた豪雨の影響で、首都圏各地で洪水被害が拡大し、国家防災庁(BNPB)は16日、ジャカルタ特別州内の避難者数が1万人近くに達したと発表した。この日夜まで降雨はなく、水位は低下し始めたが、来月上旬まで悪天候は続くと予測されており、各自治体は警戒を強めている。
 冠水地域はジャカルタを流れる13の川のうち、チリウン、アンケ、プサングラハンの各流域が中心で、ジャカルタの東部や西部、南部、バンテン州タンゲランなどに被害が拡大。東ジャカルタのカンプン・ムラユ、チャワン、ブキット・ドゥリでは2メートル50センチの水位に達した。被災地は例年洪水被害が発生する地域にとどまっている。
 国家防災庁は15日、2011年以来、初めて最高度の洪水警戒レベル「シアガ1」を発令し、西ジャワ州ボゴール県のカトゥランパ水門を開放。16日午前1時過ぎ、下流にあたるジャカルタ中心部のマンガライ水門の水位は930センチに達し、同日夕時点でも920センチ前後にとどまっている。
 チリウン川流域の南ジャカルタ・テベットの住宅地では冠水する地域が続出。住宅前に駐車していた自動車の車体全体がほぼ浸かる水位に達した場所も出た。
 インドネシア赤十字総裁のユスフ・カラ元副大統領はこの日、東ジャカルタのカンプン・ムラユからゴムボートに乗り、チリウン川を下りながら流域を視察。チリウン川の氾濫で都心に接続するカサブランカ通りは冠水し、周辺で渋滞が発生したが、同日夕には水位が低下、通行できる状態になった。
■公共バスは運休
 西ジャカルタからタンゲランへ蛇行するプサングラハン川流域では、14日以降、プサングラハン地区が1メートル以上冠水。下流付近のダアンモゴット通りは数十センチ浸かった状態が続いていたが、16日夕に水位は低下した。ジャカルタとタンゲランを結ぶトランスジャカルタは終日運休した。
 ダアンモゴット通り付近の高級住宅地「グリーン・ガーデン」では人の腰が浸かるほどの水位に達し、クボン・ジュルックと同地区を結ぶクドヤ・ラヤ通りは閉鎖された。
 ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)ジャカルタ特別州知事は同日未明、チュンカレン地区ラワ・ブアヤの避難所を訪れ、コメなどの救援物資を配布した。
 西ジャワ州ブカシ市のメガ・ブカシ・ハイパーモールはブカシ川の氾濫で冠水し、16日、営業停止に追い込まれた。同モールは排水ポンプ26基を設置し、水をくみ出している。ブカシでは約千戸の民家が浸水したとみられる。
 国家防災庁のストポ・プルウォ・ヌグロホ報道官は、約6万3千人が冠水被害を受け、東ジャカルタの4311人をはじめとする計9374人が避難していると発表した。同庁や州政府、国軍、警察などが支援活動を行っている。
 洪水対策として、ジョコウィ知事は昨年末、1万本に上る浸透井戸の設置計画を発表。すでに2500億ルピアの予算を用意し、プサングラハン、アンケ、スントゥルの3本の河川流域を中心に建設工事を始める姿勢を示した。また、渋滞と洪水問題に同時に対処する一大事業として、多目的地下トンネルの建設計画(推定総工費約16兆ルピア)を打ち出している。(配島克彦)

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