二輪ショー 日系各社が出展

■「ワン・ハート」前面に  ホンダ
 二輪市場で50%強のシェアを占めるアストラ・ホンダ・モーター(AHM)社は、今回の二輪車ショーのテーマに合わせ、「インドネシアにおけるリーディングカンパニー」(堀祐輔社長)として環境と安全に配慮したラインナップを強調している。
 排出ガス抑制や燃費性能に優れる電子制御燃料噴射装置(PGM―FI)ゾーンでは、主力車種「ビートFI」など9モデルを展示。先進技術ゾーンでは、エアバッグやアイドリング・ストップなどの技術を紹介している。
 パフォーマンスゾーンでは、今回の二輪車ショーで発表したスポーツタイプ「CB150Rストリートファイアー」を展示。従来のボリュームゾーンである千万ルピア強の商品だけでなく、3千万ルピア台のスポーツタイプの商品もシェアが伸びているという。
 ブースでは2010年からキャッチコピーに採用している「ワン・ハート」を前面に押し出している。堀社長は「多くの人が毎日オートバイを使っているインドネシアの方々に、『ホンダはいつも一緒にいる』というメッセージを伝えていきたい」と語った。

■主力車種を強化   ヤマハ

 ヤマハ・インドネシア・モーター・マニュファクチュアリング社は、スポーツタイプの「ヴィクシオン・ライトニング」を発表した。
 投入から5年間で計100万台以上を売り上げた主力車種をフルモデルチェンジ。月間販売は2万5千台程度で、スポーツバイク市場の5割以上のシェアを占めている。
 新モデルでは、エンジン性能を高めるとともに、デザインをスポーティにした。排気量は1000cc。
 ヤマハのブースでは、前1輪・後2輪のマルチホイールを採用した「ECミウ」、軽量でスリムなボディの「もえぎ」など多くのコンセプト車を展示。インドネシアでも人気が高い二輪車レースの最高峰「モトGP」で28日に年間総合優勝を決めたヤマハのホルヘ・ロレンソ選手もブースに登場した。

■お洒落スクーター投入   スズキ
 スズキ・インドモービル・セールスは新型スクーター「レッツ」を発表した。昨年末に発売した低価格の「ネックス」に加え、デザイン性を重視した新分野「ファッションスクーター」の投入で、消費者の選択肢を広げたい考えだ。
 レッツは113ccのエンジンを搭載し、20―30代に受け入れられるよう、デザインを工夫したという。インドネシア国内の工場で製造する。
 同社によると、スクーターはインドネシアの全二輪車市場の59%を占める(今年1―9月)。ファッションスクーターで先行するホンダ、ヤマハの対抗車種という位置付けだ。
 内海章社長は今後、スクーター以外の分野でもラインアップを拡充したい、との意向を示した。
 会場では、同社がフラッグシップモデルとして10月に発売したスポーツモデル「イナズマ250」や、レース用マシンを含む11車種が並び、二輪車ファンを楽しませている。

■大型・スポーツで勝負  カワサキ
 カワサキ・モータース・インドネシアはインドネシア市場に今後投入予定の3車種をお披露目した。スクーターで販売台数を伸ばす競合社と一線を画し、大型・スポーツの独自路線で、浸透を図る考えだ。
 今月末に投入予定のヴェルシスは長距離を快適に、スポーティーに走行でき、多少の悪路も走行可能なモデル。価格は1億2500万ルピア程度を予定する。
 ニンジャZX―14Rは1400ccと、スポーツバイクとしては最大級のエンジンを搭載し、200馬力を誇る。想定価格は約3億ルピア。
 レースモデルをベースにしたニンジャZX―6Rには、排気量を36ccアップし、636ccとしたモデル(2億3千万ルピア)を追加する。エンジンやサスペンションの特性を変更。街乗りに使いながらもレースマシンの雰囲気も味わえるようにした。ZX―14RとZX―6Rの発売時期は未定。
 いずれも日本や欧米では発表済みのモデル。嶋田雄介営業本部長は「先進国と同じモデルを選択できる機会を提供したい」と話している。(以上、二輪車ショー取材班)

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