「小さい改善で渋滞緩和」 非効率な交差点改良など JICAがセミナーで提案

 国際協力機構(JICA)は23日、技術協力の枠組みで調査したジャカルタ首都圏の交差点30カ所における渋滞緩和へ向けた改良の提案を、調査を共に実施した公共事業省やジャカルタ特別州の職員が出席したセミナーで報告した。首都圏の深刻化する渋滞が喫緊の課題となる中、多額の資金と長い期間を必要とする道路の拡張や鉄道の整備などのインフラ開発だけでなく、小規模な予算で早期に実施できる交差点の改良が渋滞緩和につながることを示すことが狙い。
 調査は首都圏で渋滞が深刻な100カ所の中から、小規模な改良で渋滞の緩和が期待できる30カ所を抽出。今年2月から開始した。
 首都圏の渋滞は自動車、オートバイの交通量が増え続けていることから悪化しているが、個々の地点の渋滞要因を探ると、交差点通過後の車線の減少や信号切り替えの非効率さ、強引な路線変更など運転手のマナーなどが渋滞を引き起こしていることが多い。
 調査報告では、渋滞の名所となっている南ジャカルタのラスナ・サイド通りとガトット・スブロト通りの交差点ですでに実施した改良の例を紹介。交差点の直後にある縁石の手前で側道に入る自動車、オートバイが集中し、詰まることで、中央側の車線や交差点の渋滞まで引き起こしていたことから縁石を撤去。すると1時間当たりの交通量が27%増加したという。
 上記の交差点にほど近いマンパンの交差点では、右折や左折、Uターンを試みる自動車やオートバイが互いに交通を妨げ合っていることを明らかにし、Uターン場所を交差点から離れた位置に後退させることや直進レーンを1本増やすことを提案した。
 国土交通省からJICA専門家として公共事業省に出向している池田裕二・道路政策アドバイザーによると、大型のインフラ開発では数億円を要するが、交差点の小規模改良は数百万円であるため、インドネシア政府の予算内で即座に実施することが可能だと説明。
 JICAインドネシア事務所の松永啓次長は、JICAは都市高速鉄道(MRT=大量高速交通システム)など首都圏の渋滞問題改善へ向けてさまざまなプロジェクトを実施しているが、短期で効果が見込まれる取り組みも重要と強調。「今後もここに住んでいるわれわれが肌身で感じる渋滞の要因を調査することなどで、世界一と言われる渋滞の解消を支援していきたい」と語った。(関口潤、写真も)

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