防災閣僚会合 本格幕開け 今野復興副大臣「教訓発信が使命」 ユドヨノ大統領「地方の防災強化」

 約60カ国の防災担当者が集まる、第5回アジア防災閣僚級会合(国連国際防災戦略事務局=UNISDR、インドネシア国家防災庁=BNPB共催)は23日、ユドヨノ大統領の開幕宣言で本格的に幕を開けた。いかに地域の防災力を高めるか、が中心テーマ。同会合の開催は昨年の東日本大震災後初めてで、出席した今野東復興副大臣は「大規模災害から得た知見、教訓を世界に発信することが日本の使命だ」と強調、教訓や震災後の災害対策の見直しについて説明した。(ジョクジャカルタで道下健弘、写真も)

 ユドヨノ大統領は、環太平洋火山帯に位置する自国を「災害多発国」と自認し、2004年のスマトラ島沖大地震・津波の後、防災を「国家の最優先事項」に掲げたことを強調。08年に防災専門機関の国家防災庁を立ち上げ、関連法案を整備するとともに、地方防災庁(BPBD)を組織するなど、地方の防災力強化を進めていることを説明した。
 大統領は「自然災害発生時、最も損害を受けるのは地方の住民だ」として、地方レベルの防災体制を今後も充実させる考えを表明。行政だけでなく、市民団体や有識者、経済界などを巻き込み、体制を強化していく方針を示した。
 東南アジア諸国連合(ASEAN)防災委員会やASEAN地域フォーラム災害救助実働演習などを含む、多国間の協力関係も重視していく。
 今野副大臣は大震災の反省として、一義的に初動対応を担っていた市町村の庁舎や職員が被災し、被害状況の伝達が困難になり、県、国の迅速な対応の妨げになったと指摘。津波警報も、気象庁が過去の地震発生時に発表していた津波予測が実際の津波の高さより大幅に低かったことや、防潮堤などの構造物に過度に依存したことが、住民の過信を招く一因になったと説明した。
 一方、防災訓練や教育が繰り返し実施された地域では被害を最小限に押さえた事例を踏まえ、「想定を超える津波の可能性も念頭に、ハードとソフトを組み合わせた被害の最少化を図る取り組みが重要だ」と強調した。
 同会合は2年ごとに開催。災害に強い国や地域づくりを目指し、05年に国連防災会議でまとめた「兵庫行動枠組」(05―15年)以後の枠組み策定に向けた準備も進める。25日までの会期中、各国の代表者が意見交換し、会合の成果として「ジョクジャカルタ宣言」をまとめる予定。
 23日には国際協力機構(JICA)とアジア防災センターが主催するサイドイベントもあり、日本やインドネシア、フィリピンの専門家が、公共事業などの計画を練る際に、常に防災の観点を取り入れる「防災の主流化」について、各国の事例や課題について議論した。

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