今度はWiFi導入 公共バスの大改造作戦 コパジャに新車両30台
危険で汚いと悪評の高い公共バスのイメージを改善しようと、改革を続けているジャカルタ輸送組合(コパジャ)は5日、ジャカルタ特別州と協力し、昨年に運行開始したエアコン付きミニバス「コパジャ」に、無料の無線インターネット接続(WiFi)機能などを追加搭載した新車両計30台を投入すると発表した。サービス改善を通じ、イメージの刷新を図るとともに、今後は自家用車からの乗り換え需要も見込めるとして、渋滞緩和にも役立てようという算段だ。
新車両はWiFiのほか、車両の運行状況を把握することができるGPS(全地球即位システム)やエアコンなどを装備。まずは、タナアバン(中央ジャカルタ)―ラグナン(南ジャカルタ)、ルバック・ブルス(南ジャカルタ)―スネン(中央ジャカルタ)の2路線で、約200台の運行車両のうち試験的に6台を運行する。WiFiは来週以降に利用可能となる予定で、今後、段階的に新車両を増やしていく方針。エアコン付きの車両としてはこれまで、ラグナン―グロゴル区間のみだったが、今回の導入で3路線に増えた。
導入式典に出席したジャカルタ特別州のファウジ・ボウォ知事は「エアコン付きコパジャで無料WiFiが使えるようになれば、自家用車の利用者もバスに流れるはずだ」と太鼓判。「公共バスに絡んだ犯罪行為もなくなるだろう」と自信を見せた。
エアコン付きコパジャの乗車料金は現在5千ルピアだが、サービス改善と並行し、輸送組合は今後7千ルピアまで引き上げる方針。
■車両60%が老朽化
ジャカルタ輸送組合によると、首都圏で運行する従来のコパジャの約60%が老朽化している。
現在、コパジャは25路線で計1479台の車両が運行。うち887台が老朽化し、改良が必要だという。コパジャは1971年、ラグナン―カンプン・ムラユ(東ジャカルタ)路線で運行開始した。