ブロックMに「日本の夏」 リトル東京縁日祭 日イ友好の2日間

 「第3回ブロックM・リトル東京縁日祭」が南ジャカルタ・クバヨランバルのブロックMで6月30日、7月1日の両日にわたって開催され、実行委員会によると延べ20万人以上が訪れた。昨年の東日本大震災後、インドネシアから日本に多くの支援が寄せられたことへの感謝の意を込め、「ありがとう心の友」をテーマに、四季のないジャカルタでかき氷、金魚すくい、射的などの縁日、大迫力の神輿(みこし)や山車(だし)など日本の夏の風物詩を多くの人が知り、楽しむ機会となった。

 今年で3回目となる縁日祭は、日本料理店のオーナーらが日イの友好を深め、ブロックMを活性化する目的で2010年から開いている。今回からは南ジャカルタ区の公式行事となり、日本貿易振興機構(ジェトロ)と在日本大使館も後援、年々祭りの規模が拡大している。
 30日の開会式では、南ジャカルタ区のアナス・エフェンディ区長、バンク・インターナショナル・インドネシア(BII)とともにメイン・スポンサーを務めたJCBインターナショナル・インドネシア社の門脇裕一郎社長、在インドネシア日本大使館の下川眞樹太公使などがあいさつした後、鏡割りで開幕を祝った。
 下川公使は「縁日祭は日本人だけでなくインドネシアや他の外国人も楽しめる素晴らしい祭りだ」と話し、アナス区長は「今回で3回目を迎えた縁日祭は、南ジャカルタ区の公式行事にも認定された。縁日祭を開くことで、ブロックMは南ジャカルタ区のビジネス、観光の中心地になるだろう」と言葉を贈った。
 多くの屋台が軒を連ね、二つのステージや会場では朝から夜まで、日本の伝統舞踊からコスプレ大会までさまざまなイベントが祭りを盛り上げた。
 ジャカルタ祭りの会とジャカルタ神輿連による神輿と山車では、周囲にできた人の波の中から手を伸ばして写真を撮ろうとする市民が殺到。恒例となったよさこいや沖縄エイサー、大江戸助六流太鼓、日本語劇団「en塾」によるドラマのほか、夜にはジャカルタ軽音部の演奏が会場を湧かせた。
 私立ナショナル大4年のスサンさん(23)は2回目の来場。「ブロックMにカラオケがあるのを知っている人は多くても、日本文化を発信する場所でもあることを知る人は少ない。神輿みたいにここでしか見れない日本を思う存分楽しんだ」と話した。
 午後9時ごろ、ジャカルタ軽音部が音頭を取る「心の友」で、運営者と来場者が一体となり合唱。実行委員長の竹谷大世さんが叩く大太鼓の音が響き渡り、神輿がメインステージ前に集合。花火が祭りの夜空に飛んだ。
 縁日祭実行委員会によると、2日間の来場者数は延べ20万人。竹谷さんは祭りを振り返り「3回目の祭りで、何のためにやっているかを熟考した。祭りをやり遂げるのは大変だったが、人が楽しむ顔を見ると、来年もまたやりたくなる」と話した。感無量で目に涙を溜めた竹谷さんは実行委員たちと抱擁し労を労った。

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