初のバンドン日本人学校で
酷く学校生活が息苦しかった学生時代。好きな専門科目を学べる大学生活は幾分生き生きとしていたが、その反面高校生活が大変苦痛だった。「みんなと一緒」でなければ淘汰され、教師が白といえば黒も白だと思わなければならない日本の学校教育や学校生活に生きにくさしか感じなかった。
しかし、バンドン日本人学校の卒業式を訪れた際、こんな学校だったら通ってみたかったなと思った=写真。
見た目は、一軒家を改装し、教室や職員室、図書室として使用しているのだろうか。空気が気持ちよく入る風通しの良い校舎だと感じた。生徒総数は小中合わせても一桁台。クラス生徒数は1人だけというのも珍しくない。
教師と生徒1対1であれば、授業内で問題につまづいた時、周りを気にせず質問ができ、テストで間違えたところがあれば、なぜ間違えたかを追求し、のびのびと自分のペースで勉強ができそうだと思った。そして、先生との距離が近いので、何か悩み事があればいつでも先生に相談できることも利点だ。
同校の先生はみんな「あたたかい」といった印象を受けた。先生たちが元から持つ人柄なのか、バンドンの土地がそうさせるのか、生徒数の違いから来る時間の余裕なのかは分からないが。
一方で、学年生徒数が1~2人となると、同い年の友だちとの衝突や競争、青春などは育めないかもしれない。
これらを推し量ることはできない。しかし、1クラス20~40人に対しクラス担任が1人という教育には限界があるのではとも思う。(青山桃花)