学び舎から夢に羽ばたく バリ日本語補習授業校 共に歩んだ14年間

 バリ日本語補習授業校(バリ州デンパサール市)で14日、小学部6人と中学部3人の卒業式が行われ、それぞれの夢へ向かい同校を羽ばたいた。児童生徒は現地校やインターナショナルスクールに通いながら放課後などを利用し、週1〜3回同校に登校。国語や算数、社会科などを学んできた。式には勝又晴美駐デンパサール総領事のほか在校生やその保護者などが参列した。

 この日卒業した中学部3年は小学部入学時には約30人いたが、中学部に進学しなかった人や新型コロナ禍の影響で同校を去った人もいて、残ったのは3人だけとなった。
 卒業式では、幼稚部から14年間同校に通い、共に切磋琢磨した中学部3人で答辞を務めた。
 豊間琴葉さんは「(小学部)3年くらいから日本語の勉強が苦手になってきた。漢字も難しく、本読みもすらすら読めなかった」と当時を振り返り、「補習校の日になると泣いたこともあった。しかし、14年間補習校に通い続けたことで今の自分があり、誇りに思っている」と語った。
 また、学校生活のイベントについて藤田妃芽さんは「岸田首相夫人の歓迎会であいさつをした時は足がガタガタ震えた」と語り、山内らなさんは「補習校での経験は素晴らしい思い出であり、私たちを成長させてくれた」と述べた。
 一方、同校の山本典彦校長(55)は「補習校に通っている子どもは(ルーツが)さまざま」とし、日・英・インドネシア語で1番得意なのは英語だという子どもも多いという。
 また、子どもたちにとって現地校と補習校の両立の大変さについて「まずは通い続けてもらうために視覚でも楽しめる楽しい授業に工夫したりする」としたが、「財政的に厳しいこともあり、教材や設備が整っていないところもある」と難しさも語った。(青山桃花)

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