半数超がウェブ予約 ホテルや航空券、個人で ネット普及と中間層増加受け

 インターネットを通じて宿泊施設や航空券の予約を行う旅行者が増加している。マリ・パンゲストゥ観光創造経済相によると、昨年は1億2500万人が国内外を旅行し、半数以上がオンライン予約を利用。15歳以上の国民の5人に1人がインターネットを使用するようになり、スマートフォンやコンピュータから手軽に予約ができることも理由の一つだ。中間層の増加とともにオンライン決済の普及も加速しており、今後も利用率は上がっていきそうだ。(岡坂泰寛)

 「便利で、安くて、早いこと」。西ジャワ州の工業団地に勤めるアリヤティ・スチトラさん(44)は、オンライン予約のメリットを三つ上げる。3年ほど前からホテルと航空券の予約はインターネットを通じてするようになった。「航空会社の新聞広告で格安料金を見つけ、直接ウェブサイトで調べます」と話す。地元新聞社に勤めるダナン・プリアンボロさん(26)は「スマートフォンの手軽さが一番の理由」と分析。友人の多くが携帯電話を通じてインターネットに接続するという。
 数カ月後の安い航空チケットやホテルを毎日検索できるウェブサイトは、自宅にいる時間が長い主婦にとっても便利だ。ジャカルタでは交通渋滞が年々悪化しており、旅行代理店へ行く手間が省けるのも大きなメリット。子どもに予約の方法を教わりながら、オンライン予約に挑戦する主婦も増えている。
 地元紙によると、マリ観光創造経済相は22日に行われたフォーラムで、オンライン予約の利用率の高まりについて、インターネットを通じた情報へのアクセス率が高い中間層の拡大との関連性を指摘した。「中間層全体の67%がニュースをウェブで読む傾向がある。新聞を好む人はたった19%だ」と語る。
 インドネシア人旅行者の国内外における消費総額は年々増加している。昨年は年間15兆ルピア(約1200億円)に達した。大手ホテルチェーンや航空会社は、需要取り込みを狙おうと、ますますインターネット事業の拡大に力を入れている。

■払戻しでトラブルも
 一方で、すでに支払いをした航空券の発着時間の変更やキャンセルの対応などで、利用者が苦労することも多い。
 ジャカルタを中心に国内で約20店舗を展開する旅行代理店「バユ・ブアナ」の窓口担当者によると、払い戻しの方法や変更の申し込みなどは直接、航空会社に電話やメールなどで連絡する必要がある場合も多く、払い戻し規定などについても事前にきちんと読んでいない場合は、金額についてもめることもある。
 同店は、事前に規定などについて購入者に丁寧に説明することや各種手続きを代行することで、客側の負担を減らすことに力を入れる。多くの旅行会社の発着予定や料金などをシステムで一元化。より旅行者の計画に合った航空券やホテルを提案する。

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