ムハイミン労相を聴取 移住計画の汚職事件で 汚職撲滅委

 労働移住省の移住プログラムをめぐる汚職事件で、汚職撲滅委員会(KPK)は三日、連立与党の民族覚醒党(PKB)党首のムハイミン・イスカンダル労働移住相を七時間にわたり事情聴取した。事件では住民移転計画のインフラ開発プロジェクトの受注の見返りに、実業家が同省職員に十五億ルピアの賄賂を送った疑いが持たれている。実業家の弁護人が賄賂は労相宛のものだったと主張し、労相に疑惑の目が向けられた。ユドヨノ政権の汚職撲滅対策が停滞しているとの批判が上がる中、KPKが現職閣僚や国会議員も捜査対象とし、「聖域なき汚職撲滅」をアピールする構えだ。
 ムハイミン労相は聴取終了後、記者団に対し「(贈収賄について)私から指示を出したこともなければ、直接、間接問わず、話を聞いたこともない」と関与を全面的に否定。「私は事件を解明しようとするKPKを支持しており、(聴取でも知っている)すべてを伝えた」と強調し、「これを今後省内で同様の事件が起きないよう改善する契機にしたい」と語った。
 ムハイミン労相のほか、アンディ・マラランゲン青年スポーツ担当国務相にも汚職疑惑が取りざたされており、今月第二期政権発足二年を迎えるユドヨノ政権の支持率低下の一因になっているとの指摘もある。
 KPKは四日、政府内での資金の流れに関する一般的な情報を得るため、アグス・マルトワルドヨ蔵相を聴取する方針。
■国会は予算を盾に反発
 同事件では、国家予算審議に強い権限を持つ国会予算委員会もインフラプロジェクトで便宜を図った疑いがあることから、KPKは三日、予算委員会のタムシル・リンルン(福祉正義党)、オリー・ドンドカンベイ(闘争民主党)両副委員長も聴取。予算委はKPKに対し、「聴取を行った場合は来年予算案の審議を停止する」と繰り返し警告するなど、予算審議を盾にKPKの捜査をけん制していた。
 国会とKPK、警察、検察は同日、疑惑の解明へ向けて協力することを目的に会合を開催。国会側はマルズキ・アリー国会議長らが出席したが、予算委委員は出席を拒否した。
 マルズキ議長は一日に、「予算委は今月末までに約千三百兆ルピアの予算を審議しなければならないが、疑惑は数十億ルピアに過ぎない」と述べ、「KPKは予算委が来年予算案の審議を終えるまで、聴取を延期すべきだ」との見解を示していた。
 国会第三委員会(法律・地方自治・人権)のベニー・ハルマン委員長は会合後、「KPKが行っていることは国会への新しいテロのようなもの。汚職撲滅の取り組みは支持するが、問題を政治化しようとする動きは許されない」と主張し、KPKが「政治家つぶし」を行っているとの批判を展開。
 KPKのブシロ・ムコダス委員長は「われわれは法に沿って行動しており、聴取は変わらず続けていく」と述べ、国会のけん制に惑わされない姿勢を強調した。

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