コロナ行動規制、全国で解除　マスク着用の継続呼びかけ　ジョコウィ大統領

　ジョコ・ウィドド（通称ジョコウィ）大統領は12月30日、新型コロナウイルスの感染拡大にともなう行動制限を全国で解除した。ほぼ３年ぶりで、即日実施した。大統領は会見で、感染者数が昨年３月から低水準にとどまっていると強調した上で、感染は制御可能な範囲にあるとの認識を示した。

　ジョコウィ大統領は解除理由について、「感染者数は（昨年の）３月から低水準で推移している。特にこの数週間は１日あたりの感染者数が１０００人を下回っている」と述べた。ただ、大統領は「感染症が終了したわけではない」ともくぎを刺し、人混みの中などではマスク着用などの健康プロトコルを守るよう呼びかけた。
　活動制限の解除は同日付の内相指令で規定した。これによると、公共施設への立ち入りには従来通り、保健アプリ「ＰｅｄｕｌｉＬｉｎｄｕｎｇｉ（プドゥリリンドゥンギ）」によるワクチン接種の確認を求めている。
　また、緊急活動制限は解除されたが、旅行に関わる規定は変更を見送っている。このため、新型コロナウイルス合同対策本部のウィク・アディサスミト報道官は、帰省や行楽地に向かう公共交通機関を利用する場合、新型コロナ検査の結果提出を免除する３回目のワクチン接種を行うよう呼びかけている。
　保健省によると、１日現在で３回目のワクチンを注射した人は、全国で29・21％にとどまっている。（センディ・ラマ）