国営石油に協調融資 再エネ事業後押し JBIC
国際協力銀行(JBIC)はこのほど、国営の石油・ガス会社プルタミナ社に対し、三菱UFJ、千葉の両金融機関と協調融資を実施すると発表した。5千万ドルを限度とする貸付契約を締結。インドネシアにおける再生可能エネルギー事業に必要な資金を供給することで、取り組みを後押しする。
インドネシア政府は9月、国連気候変動枠組条約事務局に、2030年までに温室効果ガス排出量を最低31・89%削減する内容を盛り込んだ自主削減目標を提出した。60年までにカーボンニュートラルを達成する国家目標も示している。
プルタミナは、政府が掲げる目標に向け、石油・ガスの開発・生産など既存事業の脱炭素化に加え、クリーンエネルギー分野を始めとする新規事業に注力している。
JBICは協調融資について、プルタミナと11月に結んだクリーンエネルギー分野における協力強化の覚書に合致するとしている。11月に、日本や米国などのパートナー国とインドネシアとの間で合意された、「公正なエネルギー移行パートナーシップ(インドネシアJETP)」や日・イ両政府が発表した「アジア・ゼロエミッション共同体構想」にも沿う内容と受け止めている。
JBICは「さまざまな地球環境保全に向けた取り組みを金融面から支援していく」としている。