野田首相と初会談 ユドヨノ大統領 G20開催のメキシコで 「援助請う立場でない」 「平等」な両国関係強調

 主要20カ国・地域(G20)首脳会議に出席するためメキシコのロスカボスを訪問しているユドヨノ大統領は18日午前(現地時間、西部インドネシア時間18日深夜)、野田佳彦首相と会談した。ユドヨノ氏は会談で「現在、われわれはより自立した心持ちで日本と対峙している。援助を請うためでなく、地域の問題にともに貢献するために会っているのだ」と述べ、日本と「平等」な立場であることを強調。会談では経済・投資協力を一層強化していくことで一致したほか、北朝鮮問題や東南アジア諸国連合(ASEAN)の一部加盟国と中国が争う南シナ海問題など地域情勢について意見を交わした。両首脳の会談は昨年9月の野田氏の首相就任以来初めて。
 野田氏は「地域の安定と繁栄のために両国の戦略的パートナーシップが果たすべき役割はますます増大しており、ユドヨノ大統領との緊密な連携は、二国間関係のみならず、地域・グローバルな課題の解決にも必要である」と強調。

 経済面では「インドネシア経済の力強い発展は、地域経済のけん引力であり、インドネシアが重視するインフラ整備、特に首都圏投資促進特別地域(MPA)に関する協力を通じ、経済面での互恵間の進展を期待している」と語った。
 ユドヨノ氏は「日本は長きにわたる友好国であり、インフラ整備やエネルギー分野を含め、インドネシアの経済開発に日本の参加を期待する」と応じた。
 両氏はまた、昨年のユドヨノ氏の訪日時に定期開催することで合意した両国外相による戦略対話と防衛、経済分野の閣僚級対話を着実に実施していくことで一致した。
 地域情勢に関しては、南シナ海問題では、両氏は航行の自由の確保、国際法規の順守、紛争の平和的解決といった基本的ルールが重要であることを確認。強硬な姿勢を見せる中国をけん制した。
 北朝鮮問題では、今年4月のミサイル発射に対して、国際社会が確固たる姿勢を示すことが重要であるとの認識を共有した。
 野田氏はまた、インドネシアが昨年、ASEAN議長国として果たした役割を高く評価。来年の日ASEANの交流開始40年へ向けて協力を強化していくことで一致したほか、昨年には米露が初参加した東アジアサミット(EAS)を具体的協力につなげる首脳主導のフォーラムとして発展させていくことを確認した。
 会談にはインドネシア側からはハッタ・ラジャサ経済担当調整相、マルティ・ナタレガワ外相、アグス・マルトワルドヨ蔵相、ギタ・ウィルヤワン商業相ら、日本側からは安住淳財務相らが同席した。

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