【今日は心の日曜日(50)】 親の成長が子に与える影響

 「娘は引っ込み思案な性格で、新学期に入ってクラス変えがあり友人と離れ離れになってしまい、緊張しています。実は、私自身も友人作りが苦手で苦労してきたので、娘も同じかと思うと心配です」
 目の前の解決したい問題は、お子さんが友人を作り、楽しい学校生活を過ごすことです。お子さんを変えていきたいのでしょうが、お母さま自身の人間関係作りが変わると、自然とお子さんも変わり始めます。
 お母さま自身が人との関係作りの核とする自分との関係、「私と私の関係」が良好かを見つめてみましょう。その判断は「自分を好きか嫌いか」で簡単に分かります。自分はこの程度だと思い込み、本当の自分より一段、二段と蔑み、自分が自分を正しく見ていないことはありませんか。
 その思考では、他者の良い所にも目を向けることはできないので、他人との良い関係作りはできません。
人間関係作りの鉄則は、「あなた良い人ね」と自分が人を見るから、「あなたも良い人ね」で結ばれていくからです。  
 では、自分を好きになるにはどうしたらいいでしょうか? 私のカウンセリング・ルームでは、「長所書き」から始めて一定期間、ありのままの自分を見つめていきます。自分の長所も短所も認めることができるようになると、セルフ・イメージ(自己像)は高まります。
 親が自己受容し、自分自身を大切にできると、子どもを肯定的に理解しようと努め、子への言葉がけが変わり、子に高いセルフ・イメージ(自己像)を持たせてあげることができるようになります。すると、お子さんの気分も良くなり、表情は明るく、フットワークも軽くなるので、お友だちと楽しく過ごせるようになります。
 さらに、親が自分の本当にやりたい欲求を知り、生活の中に楽しみを見つけ、自分の考えを表現できるようになると、お子さんも親を真似して、生活を楽しめるようになります。このような楽しみを作ることは、人間本来の欲求です。人格形成しながら充実感ある豊かな人生を送る上で、とても大切なことです。
 仕上げは、一家団欒を通じて家族全員が個性を尊重し合い、一人一人のやりたいことを共有してください。家庭が明るく、楽しくおしゃべりできれるほど、お子さんは外でも人との関りを広げていくことができるようになります。(コミュニケーション専門カウンセラー 高﨑美佳)
 本稿へのご質問はカウンセリングルーム「ミカモーレ」(fc.mikamour@gmail.com)まで

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