【今日は心の日曜日 (48)】夫婦会話の秘訣
「妻との会話で何か言えば怒られ、黙っていると『聞いていない』と叱られます。よく聞けたつもりでも『察しが悪い』と一発粉砕されます」
会話の度に不満が募ると、そのうち夫婦の会話が要件だけの会話となり、感情の交流が持てず、一緒に生活する意義が見出せなくなるので要注意です。
実は、男と女には会話のスタイルに違いがあります。自分たち夫婦特有の問題だと思っていたことが、男と女の一般的な違いに起因することがよくあります。
察して欲しいと相手に要求するばかりでなく、奥さまご自身も思いが伝わるよう説明する努力と、夫の聞く習練を積む双方の努力が夫婦円満の秘訣です。
ここでは奥さまの会話の3つのパターンごとの対応策を伝授します。
一つ目は「日常生活の会話」を聞く際の対応です。「パパイヤで新鮮なドラゴンフルーツが買えた」と聞いたら、「うん」「そう」「美味しそうだ」と相槌、返事、反応を示すぐらいで十分です。
二つ目の「ストレス発散のための会話」に対する対応は、奥さまの話に十分耳を傾けることが駐在員の務めです。子育ての相談、親、友人、お子さんの学校のPTAなどの人づきあい、自分のキャリア形成、体調の話や、話相手がいないことまでストレスは色々です。
ストレスは溜め込まずに外に吐き出すことで解消できます。気持ちを聞いてくれる相手として夫を頼りにしているのに、またいつもの愚痴かと「そのくらい気にする必要はない」「仕方ないでしょ」「こうすればいい」などの正論の対処法は言うほど逆効果です。ただただ聞いて欲しい時にアドバイスするから、「察しが悪い」と言われてしまいます。
三つめは、真剣な表情で「時間をとって欲しい」と言われた時は「家族経営の相談」なので、しっかり聞こうとスイッチを入れてください。会社でも経営方針の話は真剣に話合われるでしょう。家庭会議も同じことです。家を持ちたい願望や子どもの学費やお稽古の資金繰り、レジャー費、電化製品の購入など決まった給料の中でどうしていくかといった話題は、夫婦で共に相談して決めることができる夫婦が対等な関係と言えます。
ですが大抵、男たちは「うんうん」のカラ返事や、「任せる」の無関心返事、「そのうち考える」の先送りの真剣みがない言葉を返すか、上から目線で却下してしまうため、「私の話を聞いていない!」と怒られてしまいます。(コミュニケーション専門カウンセラー 高﨑美佳)
本稿へのご質問などは、カウンセリングルーム「ミカモーレ」(fc.mikamour@gmail.com)まで。