担々麺が取り持つ縁
買い出しついで立ち寄った日系ラーメン店で、ハラル(イスラム教義に沿ったもの)対応の「担々麺」を食べてみた=写真。それがえらく美味しく、感激した。ラーメンのハラル対応は歴史も浅いと思われるが、試行錯誤を繰り返した企業努力に脱帽した。
もっとも、中国大陸で食べる担々麺はいわゆる汁なしが主流だったから、スープが入った担々麺は個人的には日本のラーメンに属すると考えている。そしてそれが美味しいと初めて思ったのは、バブル時代に東京・赤坂で深夜に食べた担々麺だった。
そんな事をつらつらと思い出しながら会社に戻ると、フェイスブックに新たな「友だちリクエスト」が届いていた。なんと、その赤坂のラーメン店を案内してくれた台湾人女性からで、しばし昔話に花が咲いた。
しかし、少々複雑な気持ちにもなった。というのも、この友人は赤坂近辺で飲食店を複数経営しているが、コロナ禍で1年余り休業に追い込まれた。さすがに心配になったが、当人は涼しい顔をしている。
「だって協力金を合わせると1日6万円。従業員は解雇したから経費は電気代ぐらい。3店舗が支給対象に認められたから、毎日20万円ほど振り込まれるの。日本っていい国よね」
担々麺からコロナの協力金に話が発展するとは思わなかったが、それにしてもこの日本の〝ザル勘定〟、大丈夫か? 転出して昨年は特別給付金の受け取り権利を失った在留邦人が大勢いるのに……。(じゃかるた新聞=長谷川周人)
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