首都の港で50人逮捕 恐喝の疑いで 大統領が要請

 ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領はこのほど、北ジャカルタのタンジュンプリオク港で、物流業者が不当に金銭を要求される事例が相次いでいるとして、警察に捜査を要請した。ジャカルタ警視庁は14日までに、恐喝の疑いで50人を逮捕した。

 国家警察の発表によると、拘束された50人のうち大部分は同港のコンテナターミナルでクレーンの操縦をしていた。荷下ろしの際、物流会社のトラック運転手などに「手数料」として金銭を要求し、受け取っていた疑い。
 タンジュンプリオク港周辺では11~14日にかけて警察による捜査が行われ、現在も監視が続けられている。日系物流会社の日本人社員は「インドネシア(の物流環境)がクリーンになる」と歓迎した。
 一方、貨物が集中するタンジュンプリオク港では、コンテナ受け取りまで長時間の待機を強いられる状況がある。地場物流会社のトラック運転手によると、逮捕されたクレーンのオペレーターらは荷下ろしを優先する見返りとして金銭を要求していたという。
 運転手は「オペレーターらが逮捕されてから、コンテナを受け取るまでの待ち時間が長くなった」と話す。12日には「ずっと待っていたがコンテナを受け取れず、トラックの中で一夜を過ごした」という。
 別の物流会社の社員は「(手数料を)渡すのは(業界で)常識になっていた。(今回の摘発で)荷運びの効率が悪くなった」と話した。
 ジョコウィ大統領は10日、国家警察幹部との会談で「トラックの運転手らから、タンジュンプリオク港でプレマン(チンピラ)たちに恐喝を受けていると聞いた。この状況を終わらせてほしい」と求めていた。
 荷下ろしの際に金銭を求めるケースは全国の港であるとされる。東ジャワ州警察は14日までにスラバヤ市のタンジュンぺラック港を捜査、67人を恐喝の疑いで逮捕した。
(センディ・ラマ、写真も)

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