KRLマンガライ駅の時計

 首都圏専用電車(KRL)マンガライ駅には複数の線路とプラットホームが並んでおり、特に通勤時間には乗り換えで大量の人が電車を乗り降りする。各電車の行き先が書かれた表示板はあるが、よくわからないときは、近くの駅員に聞くとしっかり教えてくれる。遠回りになるルートを教えられたこともあったが、インドネシア人でも慣れない乗り換えなら、表示板を探すよりまず人に聞くようだ。
 先日、マンガライ駅で電車を待っており、ふとホームに取り付けられた時計を見上げたが、何時だかわからなかった=写真。
 よく見ると長針も短針も正確な時間から大きくずれていて、上から貼り付けられた黒いテープは罰マークの形になっていた。ホームを見回してみると、他にも似たような状態のものがいくつかあった。いまや誰でも腕時計やスマホで時間を確認できるので、わざわざ修理する必要がないのかもしれない。
 初めてKRLに乗ったとき、想像以上に清潔なことに驚いた。「ドリアンを持ちこまない」など、インドネシア特有のルールまでいちいち掲示されている。腰から警棒を下げた警備員が床に座る若者たちに注意をしながら、電車内を歩き回る。従業員は清掃や消毒をしっかり行う。利用者としては本当にありがたい。おかけでKRLを安全、快適に利用できており、これまで不快な思いをしたことがない。なにより、日本から輸送された車両が大切に使われていることは非常にうれしい。
 その反動か、「止まっている時計は紛らわしい」ということで、とりあえずテープで隠したという対処はとても雑に見える。ただその部分に人間らしさを感じて思わず写真を撮っていた。(じゃかるた新聞=三好由華)
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