介護事業をビジネスに 日本からの呼び寄せも ロングライフの遠藤社長
介護事業者として初めて株式会社を設立し、中国へも他社に先駆けて進出するなど、「閉鎖的な業界」という介護業界に風穴を開けてきた遠藤氏。「介護は弱者のためというイメージが根強いが、高齢者の中で貧困層の割合は少ない。より多くの人を対象にするために、お客様にサービスを提供する」という姿勢で、介護業でのビジネスモデルを打ち立ててきた。
「アジアを自由に行き来する時代が来ると思う」と語る遠藤氏。日本の年金受給者が他国で生活する際に「心配するのは体が不自由になったときのこと。だが、われわれが老人ホームを営んでいれば安心することができ、果たせる役割は大きい」と述べ、アジア各国での展開の意義を説明する。
中国で運営する老人ホームについて、「中国人はサービス精神がないと聞いていたが、全然違う。むしろ『やってあげている』という意識の強い日本の多くの老人ホームよりも素晴らしいサービスを提供している」と強調。現在は「アパートにメイドを住まわせているだけのところが多い」というインドネシアでも、日本での研修などを通じて「おもてなし」の姿勢を持った介護士を育成する方針だ。