コロナ対策 インフラ整備で連携 茂木氏と会談 ルトノ外相
日本を訪問しているルトノ・マルスディ外相は29日、日本の茂木敏充外相と東京都内で会談した。収束の兆しを見せない新型コロナウイルスへの対策で、日本はインドネシアに対して新たに約4億円を援助し、ワクチン輸送のためのコールド・チェーン構築に向けた支援を行っていく方針を表明した。ルトノ外相は、日イの「二国間関係や地域の課題など幅広い分野で連携を深めていきたい」と話した。
会談の中で茂木外相は、日イのインフラ協力の取り組みとして、日本の技術を活用して西ジャワ州スバン県で進むパティンバン新港整備事業に関する約700億円の円借款供与の可能性についても言及した。これを受けてルトノ外相は謝意を示し、「インフラ分野の協力を日本との間で強化していきたい」と述べた。
日本側は、インドネシアによる日本産食品の輸入規制撤廃についても働きかけた。
両外相は世界情勢についても意見交換した。時事通信によると、海警法を含む最近の中国の動向を念頭に、力による一方的な現状変更の試みに「深刻な懸念」を共有。茂木氏は日本が提唱する「自由で開かれたインド太平洋」構想の実現へ協力を訴え、ルトノ氏も「幅広い分野で日本と緊密に連携したい」と応じた。
30日には両国の安全保障・防衛協力を議題の中心として、第2回となる外務・防衛閣僚会合(2プラス2)を東京都内で開催する。