ポイ捨ての習慣
洪水の取材に行ったとき、地元住民が「ごみが川に詰まって洪水になる」と話したそばから、持っていたプラスチックカップを冠水した道路に放り投げた。とがめる気にもならないほど、自然な動作に驚いた。
また別の時、自分には珍しく道端で売っているバタゴルを買った。バソ(肉団子)と豆腐をワンタンのようにして揚げたものだ。食べ終わって袋と竹串を捨てようと思ったが、ごみ箱が見当たらなかった。困った顔をして、バタゴルの店に持って行ったら、向こうも困った顔をした。仕方なさそうに受け取り、屋台の角に押しやった。よく見れば、同じ袋が道端にいくつも捨てられている。このあたりの人々はその場に捨てるのだろう。実はそんなことが2回あった。
ポイ捨ては悪い。そう教わってきたけれど、この国で自然にごみを道に捨てる人々を見て、責める気持ちよりも異文化に触れた新鮮さを強く感じてしまう。
(じゃかるた新聞=三好由華)
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