年末年始、雨季の災害 気象庁が警告呼びかけ

 ジャカルタ特別州政府災害対策局(BPBD)は8日、州内82地区で今後、洪水が発生する可能性あるとして、市民に警戒を呼びかけた。これまでの蓄積データを分析した結果、特に南ジャカルタの25地区が危険エリアとなると発表した。地元メディアが報じた。
 気象庁(BMKG)の発表によると、全国的に11日まで低気圧の影響を受け、天候の急変など乱れが発生すると予測される。特に雷や強風を伴う大雨に注意する必要があるという。
 また12月中旬から来年2月まで、降水量が急増することが予想され、年末年始の休暇を利用した帰省などの外出では、河川や地盤の緩い地域に近づくのは避けるなど厳重な注意が必要という。
 ジャカルタでは昨年の大晦日から年明けにかけ、大雨が降り続いて各地で大規模洪水が発生。降水量は観測史上、最大規模となった。死者は60人を超えるなど、首都ジャカルタは機能不全に陥った。
 BMKGは災害リスクを減少させるため、排水ポンプのある貯水池やダムといったインフラ設備の増強や、教育現場における災害学習の徹底などの必要性を挙げた。また、森林伐採など自然破壊に通じる市民生活や企業活動を抑制するよう強く求め、河川へのごみの不当投棄を止めるよう警鐘を鳴らした。
 ジャカルタではチリウン川などの主要河川が、廃棄物やヘドロを大量に蓄積しており、これが洪水を誘発する原因のひとつになっている。豪雨による増水で大量の流木やごみが流れ出すが、川底にたまったごみで水が流れず、あふれて周辺は洪水による被害を受けるという悪循環だ。
 今年の雨季は10月末から始まり、2月にピークを迎えると予想されており、全国的にみると、すでに各地で水害が発生している。
 西ジャワ州ブカシ市では10月25日、大雨により、4つの住宅地で1メートルの浸水が発生。ポンドック・グデ・プルマイの住宅地では80人がBNPBの指定避難所などに避難したという。
 12月4日には北スマトラ州メダン市で洪水と鉄砲水が発生。BMKGによると、6日間雨が降り続き、181人が死亡し、2773軒の民家が浸水した。 

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