CADの国家試験実施 インドネシア金型工業会も協力

 国家職業訓練認可庁(BNSP)が主催し、厚生労働省所管の中央職業能力開発協会(JAVADA)などが協力する国家技能認定試験が24日から3日間の日程で始まった。
 今回の試験はコンピューター支援設計(CAD)図面の2級と3級が対象。2級は今年から加わった。JAVADA、金型産業振興を支援するインドネシア金型工業会(IMDIA)や、複数の日系企業などの協力で実施されている。会場は東ジャカルタの松下ゴーベル財団。
 2006年から日本の技能試験をインドネシア語に翻訳することで、日本に近い水準の技能試験がインドネシアで開始された。IMDIAの谷川逸夫事務局長は、この試験制度の実施で合格者は技能レベルを客観的に証明できるだけでなく、実務でも「仕事の段取りを組む力が身につき、作業のスピードも上がる」という。
 今回が新型コロナウイルス感染の拡大以降、国内で初めての技能試験。参加企業には事前に保健プロトコルを遵守すると説明し、受験者を募ったという。
 この日の試験会場では、5人の受験者が各々ビニールのパーテーションで区切られるなど、徹底した感染防止対策が講じられた。谷川事務局長は、コロナ禍でも衛生管理を行うことで「試験は継続実施していきたい」と話し、受験者の解答を確認する「評価者」の指導を強化するなど、試験制度をさらに日本の水準に近づける必要性を訴えた。

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