オンラインでも日常を 各地の日本人学校 コロナ禍の2学期

 インドネシアにある4校の日本人学校では夏休みが終了し、順次、新学期が始まる。新型コロナウイルスの感染拡大で対面授業が再開できず、少しでも日常に近い学校生活を児童・生徒に送ってもらおうと、各校の試行錯誤が続く。    

 ジャカルタ日本人学校(JJS)は25日から2学期がスタートする。当初は対面授業の再開を検討していたが、同校がある南タンゲラン市の教育当局の方針に従い、1学期から引き続き、オンライン授業を継続する。
 全校生徒約740人のうち、現在もインドネシアに滞在している150人程度がオンライン授業に「出席(参加)」する予定。一方、少しでも通常授業に近づけるため、オンライン授業の形式を変更。1学期はあらかじめ録画した動画を配信していたが、今後は会議用アプリを通じて教室から教員がリアルタイムで授業を行うという。
 「人との関わりを学ぶ場こそ学校」という山口満校長の理念のもと、教材の受け取りや対面授業再開のシミュレーションなどの名目で登校日を設定。7月に行った図書館とグラウンドの開放も、毎週土曜の午前に限り継続する。山口校長は「何らかの形で登校できる日を作り、(児童・生徒が)友達と触れ合える機会を設けたい」と話した。
 一方、26日から2学期が始まる西ジャワ州のバンドン日本人学校(BJS)も、当面はオンライン授業を継続する。同校の小林香織教頭は「バンドンに住む邦人社会への所属感や、何かを作る達成感を味わってもらいたい」と話す。写生会や夏祭りなどの学校行事は、児童・生徒と話し合いながら、オンラインでの実施を模索していくという。
 東ジャワ州のスラバヤ日本人学校(SJS)は24日、オンラインで2学期がスタートしている。小中学校の児童・生徒、計14人が参加した。
 一方、他校に先駆けて対面授業を再開していた西ジャワ州ブカシ県のチカラン日本人学校(CJS)も24日から、2学期に入っている。同日は新たに転入した2人含む小学部20人、中学部5人の合計25人が登校。約3週間の夏休みを終え、友達との再会を楽しんだ。
 同校ではブカシ県政府への働きかけを経て、6月末に分散登校の形で対面授業再開にこぎつけた。夏休み前の2日間は通常通り授業を行った。対面授業が継続できるかどうかについては、「地元行政とコミュニケーションを取りながら判断していく」(久保裕一学校運営委員長)という。(高地伸幸)

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