「タクビランは家で」 ラマダン明けの伝統行事 宗教相・MUIが呼びかけ

 ファフルル・ラジ宗教相は21日、ラマダン(断食月)の終了を祝う伝統行事「タクビラン」を、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、家で行うように呼び掛けた。イスラム指導者評議会(MUI)も20日に同様の声明を出していた。地元メディアが報じた。
 ファフルル・ラジ宗教相は会見で、今年のタクビランは外に出ず、家の中で過ごすように呼びかけた。一方、「レバランを迎えた喜びを皆で分かち合えるよう、モスクなどはスピーカーを使い、タクビランの呼びかけをしてほしい」と話した。
 今年のタクビランは、レバラン(断食月明け大祭)前日の23日夜に予定されている。タクビランでは、断食明けの礼拝を終えたムスリムたちが「アッラーフ・アクバル(神は偉大なり)」と大合唱しながら、街を練り歩く。
 例年、ジャカルタ特別州のマスマンシュール通り(中央ジャカルタ)などではヤギ革製の大太鼓「ブドゥック」を鳴らしたり、打ち上げ花火を上げながら深夜までにぎわいが続く。
 これを前にタクビランが近づくと、同通りなどにはブドゥック売りの露店が並び、多くのムスリムが買い求めるが、閑散としている。
 露店を開いているレンディさん(32)は「毎年、ラマダンの終わりごろには売切れるが、今年は全然だめだ」とあきらめ顔。同じ露店で働くイジュールさん(32)は「タクビランで外に集まれないのは仕方ないけど、やっぱり寂しいな」と話し、買い物客のいない通りを見つめた。(高地伸幸、写真も)

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