首都移転費用カットへ 来年予算案

 財務省はこのほど、2021年予算で、東カリマンタン州への首都移転に向けた資金配分が困難という見方を示した。新型コロナウイルス感染拡大による経済的な打撃が長引くとされる中、移転にかかる費用の支出を限定的な規模にとどめる見通し。政府与党内では、当初から目標としてきた24年までに一部機能移転を完了させる計画が、後ろ倒しになるという見方が強まっている。
 スリ・ムルヤニ財務相はこのほど複数の地元メディアに対し、「現時点では21年予算での首都移転への配分は考えていない。国民の健康維持や社会、経済活動の支援に力を入れたい」と話した。ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領と協議した上での発言であり、新型コロナウイルス対策を優先事項と位置づける考えを強調した。
 首都移転は昨年8月に正式表明された重点課題。ジャカルタ近郊の過密緩和やジャワ島外の発展促進などが目的だ。東カリマンタン州のプナジャム・パセル・ウタラ県北部分と、クタイ・カルタヌガラ県の一部を範囲とし、広さは約25万6千ヘクタールにおよぶ。工事は21年から開始する。移転にかかる費用は466兆ルピアを見込む。
 24年までの初期段階では、官公庁など政府機能を中心にした建物が3千ヘクタールの用地に建設される予定だ。政権与党幹部は「歴代政権で構想倒れに終わってきた新首都建設計画の一部実現を現政権は遺産としたい考えだが、コロナウイルスの収束時期はまったく見通せない。財源不足により24年までに実行するのは難しいという意見が大勢」と話す。
 財務省が提出した21年国家予算案のマクロ指標で、財政赤字の対国内総生産(GDP)比率は3・21~4・17%を見込む。ことしより改善する見込みだが、厳しい財政状況が続く。国家開発企画庁(バペナス)は政府予算を使わない融資手法(PINA)の活用など、民間資金活用で事業を推進する考えだが、内外資含め、投資が伸びる気配はない。

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