Jクリニック休診 ポンドックインダ 受診患者に感染疑い

 南ジャカルタ・ポンドックインダ病院内にある日本人向け診療所「Jクリニック」が14日、受診患者に新型コロナウイルス感染の疑いがあるとして、当局の指示を受けて閉鎖された。休診は「数日間」としているが、再開の日時は示していない。
 Jクリニック側は本紙取材に対し「患者は一時的に(Jクリニックを)受診しただけ」と説明。別の病院に入院し、感染が疑われたという。この患者の国籍については「明かせない」とした。7日からメンテナンスのため休診していたが、引き続き閉める形になる。
 Jクリニックには日本人や日本語が話せる医師、看護師が勤務。一般内科などで外来患者を受け付けていた。元商社員で、「ガルーダ商人」(故深田祐介氏著)の主人公のモデルになった故桐島正也さんが経営に携わった。

■「差別予防」の国籍秘匿
 保健省によると、15日までに117人の感染が確認され、死亡者は5人になった。
 感染者の国籍についてはJクリニックと同様、明らかにしていない。フィリピンやマレーシアなどの当局と比べて情報開示に慎重な姿勢だといえる。保健省職員は本紙取材に、その理由の一つは「同じ国の人々が国内で差別されるのを予防するため」だと説明した。
 日本人に関しては、国内初の感染例とされる西ジャワ州デポック市在住の2人をめぐり、政府側が示した「陽性の日本人と接触したため感染した」との認識が国内で広がったとみられ、既に一部で不当な扱いを受けた例が報告されている。
 一方、インドネシア側に対応する動きもある。この問題を受け、駐日インドネシア大使館は「国籍に関係なく、差別的な言動を容認しない」との談話を発表。ラフマット・ゴーベル国会副議長も日本との友好関係維持を呼び掛けた。
 またゴーベル国会副議長は13~14日に日本を訪問。クルーズ船「ダイヤモンドプリンセス」に乗船し、感染が確認されていたインドネシア人9人の体調が回復し、インドネシアに帰国したと明らかにした。(大野航太郎、写真も)

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