日本の品種生産、流通改善 JICA  西ジャワ州で農家支援

 国際協力機構(JICA)とインドネシア農業省は2017年から、西ジャワ州バンドン県、西バンドン県、ボゴール県、スカブミ県、チアンジュール県、ガルット県の農家を対象に、日本品種の野菜の生産と、流通システム改善を支援する事業を行っている。事業は今年4月までで第1期が終了。このほど継続が決定した。

 同事業の西村勉リーダーによると、インドネシアでは一般的に、個々の農家がそれぞれ流通業者と契約、複数の業者を介してジャカルタまで配達していた。卸値については最初の業者から小売店まで複数回交渉が行われ、値段や時間が増大、新鮮な野菜を届けられずにいた。
 同プロジェクトでは、1400人が所属するバンドン県の農家グループ「アル・イティファク」と協力。グループが小売店と直接契約し、卸値を決定。単一の流通業者によって配達する仕組みを作った。鮮度が保たれた野菜が配達できるようになったという。
 また同グループの農民20人に日本品種の「黒田ニンジン」の栽培方法を指導。昨年3月までに毎週、約100~150キログラムを首都圏に出荷できるようになった。
 在来種のニンジンが約2千~4千ルピアで取引されるのに対し、黒田ニンジンの買取価格は1キロあたり約6千~8千ルピア。西村さんは「肥料代などの必要経費は黒田ニンジンの方が高いが、在来種のニンジンに比べ、農家にとって20~30%の所得増につながる」と話す。
 黒田ニンジンの出荷先は日本食スーパー「パパイヤ」とイオンモールが中心だが、地場小売り大手のスーパー・インドから大口の引き合いを受けているという。他県の農家にも協力を呼び掛けながら、増産を目指している。
 またプロジェクトでは17~19年の3年間で、バンドン県、西バンドン県、ボゴール県、スカブミ県、チアンジュール県、ガルット県の合計1369人を対象に、害虫対策や雨期の大雨対策などの技術指導を実施。対象の19年の平均収穫量は100平方メートルあたり、トマトは平均436キロ、インゲンは240キロとなり、いずれも農業省がインドネシア全国の収穫量平均としているトマト173キロとインゲン117キロを上回った。
 西村さんはアル・イティファでの事業をモデルに、他の地域でも同様の活動を行っていくとしている。(高地伸幸、写真も)

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