脱レジ袋まであと4カ月  消費者から戸惑いの声も ジャカルタ

 アニス・バスウェダン・ジャカルタ特別州知事は今年1月、小売店における使い捨てのプラスチック袋(レジ袋)の使用を禁止する州知事令に署名した。禁止令が施行される7月まで4カ月を切り、小売業界はその準備に迫われている。
 日本人向けスーパー「パパイヤ」では昨年2月から、環境省の法令に基づき、レジ袋を1枚あたり200ルピアに有料化した。
 ただ、同州内の小売店で働く店員は「レジ袋が必要かどうか、お客さん全員に聞いているが、必要とする人が多く有料化は意味がない。そもそもエコバッグに比べて、レジ袋は安すぎる」と削減効果に懐疑的だ。
 レジ袋が禁止されることについて、実際に買い物に来ていた日本人主婦らに聞くと、「ごみ袋として流用している。お金を払ってもレジ袋がもらえなくなったら困る」、「衛生を考えると、食べ物は(バッグではなく)新しい袋に入れたい。レジ袋が禁止になっても自分でプラスチック製の袋を買うと思う」と複雑な表情を見せた。
 レジ袋の代用品を導入する動きもある。中央ジャカルタ・タムリン通りの国営デパート、サリナではプラスチック製のレジ袋の代わりにキャッサバから作られた袋を昨年8月から提供している。
 見た目は普通のレジ袋と変わらないが、手触りはしっとりとしている。6ヵ月~1年間で自然分解され、捨てるときに特別な処理は必要ない。まさに環境に配慮した新しい取り組みといえる。サリナは自社で袋を製造、コスト面ではプラスチック袋と同程度で提供できるという。買い物客は「時間が経つと破れやすいが問題はない」とおおむね満足しているようだ。ただ、この対応はデパート内に限られており、テナント店舗は従来通りレジ袋を使用している。
 深刻化する首都・ジャカルタのごみ問題解決のためだけではなく、脱プラスチックの動きは市民が環境問題に関心を持つ機会になるだろう。しかし「インドネシアでは有害廃棄物を適正処理するノウハウが未確立。リサイクル推進のための政府の民間企業への支援も不十分」(国際協力機構=JICAの専門家)であるなど、レジ袋の使用禁止は問題解決に直接つながらない、という厳しい見方もある。
 小売業界は消費者の生活の変化に対応する協議を行うなど、7月に向けた最後の調整を迫られている。 (佐藤裕菜、写真も)

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