4年ぶり12万台減 103万、回復途切れる 自動車販売台数

 インドネシア自動車工業会(ガイキンド)は20日までに、2019年通年の自動車販売台数(出荷ベース、速報値)が、前年比約12万台減の約103万だったと明らかにした。15年以来の減少で、回復が途切れる結果となった。ガイキンドは20年目標を前年比5%増(約108台)としている。
 近年の国内自動車市場は、13年に123万台で過去最高に達した後、14年に微減となって、15年には前年比で約19万5千台の減少を記録していた。
 16年からは徐々に回復して、18年には約115万台まで戻したが、19年は15年と同水準まで後退する結果となった。
 減少の要因に関して、日系販売法人からは年初から大統領選挙をめぐる買い控えが指摘されていた。市場の停滞が予想されていたが、減少幅は「予想を上回る」とされた。
 中国経済減速などの影響を受けた石炭、パーム油の価格減少、消費者の購買意欲低下なども要因に挙げられている。
 ジャカルタ特別州での自動車名義変更税の増税といったマイナスの要素が挙げられ、20年の見通しも明るくない。市場の回復、成長に引き続き期待し、地方へのディーラー拡大を続ける自動車会社がある一方で、日産自動車の新興国向けブランド・ダットサンの「GO」と「GO+」の生産中止、米ゼネラル・モーターズ(GM)シボレーの販売停止が決まっている。

■輸出増で影響縮小
 4年ぶりの減少となったが、輸出台数の増加で通年の生産台数の減少幅は15年と比べ抑えられる見込みだ。
 15年は販売台数で前年比16・1%減の101万3518台、生産台数で同15・4%減の109万8780台だった。完成車輸出台数は20万7691台。
 19年1~11月では、生産台数は同4・6%減の118万8078台だった。完成車輸出台数は30万6910台。
 政府は輸出を推奨しており、19年には日系など複数社が開始した。15年と比べ輸出台数は10万台以上増加し、国内販売の減少による生産台数への影響は縮小する形だ。 (大野航太郎)

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